ブログには常に1000軒前後のレビュー記事がアップされ、埼玉や東京などの関東地方を中心に年数回の旅行などで全国各地を年間200軒ほど食べ歩いています。
関東在住ですが旅行好きということもあって、地方の飲食店さんにも足を運ぶのが一番の楽しみです。
飲食店さんの魅力を少しでも多く発信・共有できればと思いますので、気が向いた時にでも訪問お待ちしております。
2002年4月14日にオープンした「長田 in 香の香」。特別なメニューやトッピングを加えず、ふくよかな麺と地場産にこだわった秘伝のだしで勝負するスタイルが魅力です。 店内は124席と広く、カウンター席やテーブル席を備え、家族連れやグループでも利用しやすい空間。オープンテラスやバリアフリーにも対応しています。

高松自動車道の善通寺I.C.から車で5分ほどの郊外に店を構える。
駐車場はかなり広く、160台置くことができるので、駐車場の心配は必要無い。
最寄り駅は、JR土讃線の金蔵寺駅から徒歩8分ほどと、車が無くても行けない距離では無い。

狭い間口を抜けると、食堂のような広々とした空間が広がる。
カウンター18席、テーブル106席の全124席を備え、香川県のうどん店でも屈指の広さを誇る。

うどんは釜揚げと冷やしの2種類のみ。1玉から9玉まで分量で注文する。中には「たらい」で食べるツワモノも見受けられた。
サイドメニューとしてご飯ものが用意され、注文時にカウンターに置いてあるものをお願いする。
お土産のうどんは、食前でも食後でも注文可能。近所の人は「生うどん」と「だし」をボトルで持ち帰る人が何人もいた。

それほど大きくないので、うどんといっしょに食べると、丁度良いサイズ感。
お揚げがシミシミで、お米に甘みが滲み出て、ホッコリする味に安心感を覚える。

店名にもなっている「釜揚げうどん」を1.5玉の「大」で注文。それでも200gくらいなので、成人男性なら朝飯前だろう。
釜揚げうどんの場合、注文を受けてから茹で始めるので、提供までに10分ほどが掛かる。

付ける出汁は、うどんが提供されるタイミングを見計らって徳利で運ばれてくる。お茶用の湯呑みに自分で注ぐのだが、これが意外と難しい。
徳利の口には紐状のゴムがぐるぐると巻かれており、その紐を持って傾けながら注ぐ。
徳利は火傷するほど熱く、直接触れることができないため、慎重にやるしかない。

見事注がれると出汁の香りが辺りに漂う。大量のいりこがつかわれているため、上質で香り高い。
そこへ鰹節、昆布、醤油、水などが足され、濃厚ながら上品でまろやかな味に仕上げられている。
食事の最後に、どんぶりに残った茹で汁へだしを注いで割りスープにしてみたが、これがまた美味いので、是非とも試してみて欲しい。

釜揚げうどんは、茹で上がった状態でどんぶりに移されるので、水で締めていないのが特徴。
立ち込める湯気は、さながら新米の炊きあがりを思い出すほどに芳醇な香り。

うどんは茹でたてで、モチモチとした歯ごたえが心地良い。しかも柔らかさだけでなく、十分な弾力性もあり、噛みしめるたび笑みが出てしまう。
それに合わせるのが、上質な出汁。いりこの風味や強めの醤油のどれもが、うどんを美味しくさせる調味料となり、口の中で混ざり合う。
出汁やうどんの温度で、体が芯から温められるのが分かり、料理を体の奥底から感じられる。
うどんは好きで結構な頻度で食べるのだが、今まで「釜揚げうどん」は避けてきた。理由は単純に、最初に食べたものが美味しくなかった。「香の香」さんの名前も存じていたが、あえて避けていた。
ところが、早い時間からの営業だったので、朝食代わりのタイミングで食べてみると、驚くどころか感動した。これまでのうどんの概念だけでなく、本当の釜揚げうどんの味を知ってしまった。
出汁とうどん。最小限でシンプルな構成要素だが、単純な美味しさだけではない、味の蓄積が深みとなって感じられ、私の中で「最高の朝食」に加わった。