ブログには常に1000軒前後のレビュー記事がアップされ、埼玉や東京などの関東地方を中心に年数回の旅行などで全国各地を年間200軒ほど食べ歩いています。
関東在住ですが旅行好きということもあって、地方の飲食店さんにも足を運ぶのが一番の楽しみです。
飲食店さんの魅力を少しでも多く発信・共有できればと思いますので、気が向いた時にでも訪問お待ちしております。

高知市帯屋町の一角に佇む「ゆう喜屋」は、ビルの1階奥にある隠れ家のような寿司・郷土料理店。 店内は16席とこぢんまりとしており、カウンターは5席のみ。カウンター越しに厨房を眺めながら、職人の仕事と高知らしい魚料理を楽しめます。 座敷もあり、落ち着いて食事をしたいときにもおすすめです。

JR高知駅の南口から広がる繁華街・追手筋の近く、飲み屋が軒を連ねる雑居ビルの1階にある
ビルにはスナックなどが入っており、その一角にひっそりと店を構える隠れ家的なお店。
目立つ場所ではなく、初めて訪れる人には少し見つけにくい、まさに知る人ぞ知る一軒。

小料理屋を思わせる落ち着いた雰囲気の店内は、ゆっくりと食事を楽しめる居心地の良い空間。
席はカウンター5席と座敷4席の計9席ほど。こぢんまりとした店内ながら、窮屈さは感じられず、ゆったりと過ごせる。
高知市でも評価の高い人気店のため、訪れる際はあらかじめ電話で予約しておくのがおすすめ。

メニューは魚料理を中心に、高知名物のカツオはもちろん、普段あまり聞き慣れない魚も並ぶ。
決して料理の種類が多いわけではないが、寿司や刺身、一品料理、天婦羅など、素材から料理まで厳選されている印象。
お酒は高知や四国の地酒を中心に約20種類を用意。料理との相性を楽しみながら、じっくり味わいたい。

ハタの煮こごりと、アオリイカとわけぎを甘めの酢味噌で和えたぬた。
下処理がしっかりとされた煮こごりの味は申し分無く、アオリイカは湯引きされ非常に柔らかく、酢味噌の甘さも上品。

高知では酒盗が名物のひとつで、カツオの胃や腸などを塩漬けにして発酵・熟成させた珍味。
ギュッと旨味が凝縮された濃厚な味わいで、塩気もかなり強いが、日本酒と合わせると相性が良く、酒の肴として楽しみたい。

味付けは、お通しのアオリイカと同じ酢味噌だが、柚子を絞りミョウガと合わせて食べる。
わかめはコリコリと歯ごたえ良く、香りを残しながら口の中であっという間に溶けてしまう。

高知のブランド茄子「土佐茄子」を、醤油ベースのタレで焼いたもの。
中にしっかりと熱が込められ、素材の美味しさもあり、噛みしめるとジュワッと水気が滲み出る。

8月後半から9月後半のみで高知の夏の味覚。めじかはソウダカツオの幼魚のことで、採れたばかりの若いのを「新子」と呼ぶ。
鮮度がすぐに落ちてしまうので、水揚げされた産地周辺でしか味わいにくい貴重な魚。

食べ方も特徴的で、添えられた仏手柑(ぶしゅかん)をたっぷりと絞り、醤油につけていただく。
身は魚とは思えないほどムッチリとした独特の食感で、仏手柑の爽やかな酸味が身の旨味を引き立てる。
10分ほど経つと特徴的な食感は消えてしまい、その美味しさは瞬間的なものだった。

カツオは非常に分厚く切られているのが特徴的で、薬味にミョウガ、ニンニク、小葱などといっしょに食べる。
表面にはキレイに焼色が入り、中は刺身に近いような絶妙な焼き加減。

高知のカツオは、関東で食べるカツオとは違い、生臭さや血の気などは全く無い。
それどころか、焼かれたカツオは風味が豊かで、後味もサッパリしている。
そのままでも十分美味しいのだが、薬味も美味しいので、いっしょに食べるとさらにカツオの美味しさが引き立つ。

料理とともにお酒も飲んだので、締めでカツオで出汁を取ったお味噌汁をいただく。
ミョウガや葱、ワカメなどがたくさん入り、締めとして申し分ないうえ、出汁の風味と味噌の旨味が、なんと優しいこと。
スナックビルに店を構え、小料理屋さんのような雰囲気。老夫婦が店を切り盛りし、シチュエーションとしては申し分無い。
高知名物のカツオのたたきだけでなく、珍味と呼べる魚や旬のものまで厳選した素材が取り揃えられている。当然のように使われている野菜なども味が良い。ここに来れば旬の美味しい料理に出会えるに違いない。
ひとつだけ難点を言えば、メニューのほとんどが「時価」なことくらいだろう。