ブログには常に1000軒前後のレビュー記事がアップされ、埼玉や東京などの関東地方を中心に年数回の旅行などで全国各地を年間200軒ほど食べ歩いています。
関東在住ですが旅行好きということもあって、地方の飲食店さんにも足を運ぶのが一番の楽しみです。
飲食店さんの魅力を少しでも多く発信・共有できればと思いますので、気が向いた時にでも訪問お待ちしております。
東銀座の歌舞伎座裏手に店を構える「麺 銀座おのでら 東銀座店」は、ミシュラン星付き和食店を擁する「銀座おのでら」グループが2019年に立ち上げたラーメン専門店。
東銀座という立地にふさわしい、大人のための上質なラーメン体験がここには用意されている。
ラーメン・フリークだけでなく、美味しいラーメンを求めるならオススメできる。
「おのでら」の名前に躊躇してしまいそうだが、想像以上に入店しやすい。
ランチタイムは混雑しているが、早めと遅めの時間帯は比較的入店しやすい。中休みが無いのでお客さんは分散傾向にある。
お好みでラーメンを選び、お腹とお金に余裕があるならば、和え玉やご飯などのサイドメニューを追加すると楽しめる。

JR有楽町駅から晴海通りを築地方面に進み、東京メトロの銀座駅と東銀座駅の真ん中くらいの路地裏にあります。
銀座らしい大人の落ち着き感ある店舗外観と、「銀座おのでら」の名前に入店を躊躇してしまいそうになる。
インバウンドの観光客も多く、お店を目指して来たというよりも、ラーメンの文字に誘われて訪れる人もいた。

入店するとジャズの音色が心地良く流れ、一気に銀座の大人感を演出してくれる。
注文は扉目の前にある券売機にて食券を購入。キャッシュレスだけでなく現金にも対応してくれるのが有り難い。
店員さんはアジア系の女性だが親切丁寧で、日本人にも学んで欲しいと思ってしまうくらい対応が良い。

ラーメンは醤油、塩、旨辛の3種類で、それぞれに「特製」と「至高」というランク違いが用意されている。
油そば、和え玉もそれぞれ3種類あり、丼ものやトッピングも種類が多く、さまざまなバリエーションを楽しめそうだ。

チャーシューは端肉というよりも厚みに切られているため、噛みごたえバツグンでお肉の美味しさをしっかりと実感できる。
添えられた刻み葱は甘辛に味付けられ、チャーシューはブラックペッパーが効き、複雑な味わいを生み出している。

白地に店のロゴが映えるラーメン丼に盛り付けられ、無駄を削ぎ落とした佇まいの中に上質さが感じられる。
一方で、スープを飲み進める際にやや扱いづらさがあり、器の使い勝手という点では少し惜しさが残った。

ラーメンの上にはメンマ、香ばしい鶏皮チップ、そして爽やかなサラダセロリがあしらわれ、見た目にも食感にもアクセントを添えている。
メンマは厚みのある四角いカットで、しっかりとした歯ごたえが印象的だ。そこに鶏皮チップの香ばしさとサラダセロリの清涼感が重なり、全体の風味にコクと奥行きを与えている。

チャーシューは低温調理で赤身を残した仕上がりで、スープに浸すうちにゆっくりと火が入り、時間とともに食感や旨みの変化を楽しめる。
ひと口含んだ瞬間にふわりと薫香が立ち上がり、単なる肉の旨さにとどまらない、ひと手間かけた奥行きが感じられる。

北海道産小麦「きたほなみ」を使った麺は、平打ちの中太ストレートで、つるりとした舌触りで口元へ滑り込み心地よい噛み応えが特徴的だ。
すっきりとした醤油ラーメンには細めのストレート麺が王道だが、この一杯ではスープをしっかりと抱え込むことで、違和感ではなくむしろ相性の良さとして感じられる仕上がりになっている。

鶏の旨味を丁寧に引き出した清湯スープを土台に、本醸造醤油や丸大豆醤油、たまり醤油、魚醤などを重ねたブレンドダレを合わせている。
動物系の力強いコクを醤油がうまく束ね、パンチがありながらも輪郭の整った上品な味わいに仕上がっている。
銀座「おのでら」と聞けば、その名を轟かす寿司屋であることは、東京周辺を中心に食べ歩きをしている人なら誰しもが聞いたことのある名店。「おのでらがラーメン店を!?」となれば、行ってみない手は無い。
「ラーメン一杯1000円」というひとつのハードルを、素材への妥協を感じさせない完成度で軽々と超え、銀座という立地でも納得の一杯を味わえる仕上がりだった。