天亀そば
JR神田駅もしくは、東京メトロ銀座線から徒歩4〜5分ほどの今川橋交差点付近の国道沿いにあります。
大きな文字で書かれた看板と、きらびやかな電飾で、昭和感が溢れ出ています。
24時間営業なので、夜になるといっそうきらびやかな電飾が目立ちます。
店内
典型的な立ち食い店舗で、席はカウンターのみで10人ほどで満席になりそうで、ランチタイムには、周辺で働く人で溢れ、外まで行列ができることもしばしばです。
注文と料理の受け渡しは奥のカウンターでおこない、現金のみが取り扱われています。
メニュー
食べられるのは、そばとうどんの2種類で全部で20種類ほどがあります。
トッピングは立ち食いそばで良く見かける定番のモノがラインナップされ、注文カウンターには揚げ置きの天ぷらが並び、追加で注文することができます。
サイドメニューは特製カレーライスと自家製のいなりのみとなっています。
ゲソ天そば
大きめな丼に、多めに葱がトッピングされています。
器を受け取り、食べるためにカウンターへ運んでいる間も、甘いそば汁の香りが漂って来ます。
かき揚げとしては、サイズはそれほど大きくなく、小さめに刻まれたゲソの風味と歯ごたえが美味しいです。
当たりハズレでゲソ天には個体差があるようで、他の方のレビューを見ると、かなり大きめの時もあるようです。
噛みしめるとカリカリと音がするくらい表面はしっかりと揚げられ、回転が早いせいもあって、それほど揚げ置かれた感じはしません。
そばには少し黒みを帯び、表面には星があるものがつかわれています。
二度茹でのため、コシを感じるほどの食感はなく、立ち食いそばらしい喉越しの良さを感じます。
そば汁は真っ黒な関東風で、かなり甘さを感じることができます。
強烈な甘さがあるものの、そば汁として破綻しているわけではないのは、きっと返しがちゃんと仕事をしているからでしょう。
違和感よりも、むしろ懐かしさのようなその甘さが心地良く、最後まで飲み干してしまいました。
あとがき
天亀そばさんが創業した年などはわかりませんが、少なくとも令和でも平成でもないような雰囲気がありますし、働くおばちゃんも、どことなく年季が入り良い味を出しています。
甘くて関東風なそば汁が強烈な印象を残しますが、どこか懐かしい感じがあるのが不思議です。
汁に天ぷらを浸すと旨味が増され、緩めのそばといっしょに口の中へ掻き込むだけで幸せになれるのは、きっと日本人である証なのでしょう。