ブログには常に1000軒前後のレビュー記事がアップされ、埼玉や東京などの関東地方を中心に年数回の旅行などで全国各地を年間200軒ほど食べ歩いています。
関東在住ですが旅行好きということもあって、地方の飲食店さんにも足を運ぶのが一番の楽しみです。
飲食店さんの魅力を少しでも多く発信・共有できればと思いますので、気が向いた時にでも訪問お待ちしております。
長野県千曲市戸倉のしなの鉄道戸倉駅から徒歩3分ほどにある、築250年の茅葺屋根が目印の歴史的建物を活用した蕎麦料理店です。
もともとは江戸時代から続く坂井銘醸の母屋で、振舞用の座敷が復元され、1996年に「蕎麦料理處萱」として開業しました。
上田市から千曲市方面に北上する国道18号の「戸倉駅入口」交差点にあります。
最寄り駅はしなの鉄道の戸倉駅から徒歩2分で、戸倉上山田温泉街の一角になります。
建物は国の有形文化財に指定され、1596年創業の「蔵元 坂井銘醸」の酒蔵の一部だった母屋を古文書を頼りに復元し、約250年の歳月を経た茅葺屋根の日本家屋です。
車で来店された場合には、国道沿いと裏手の2ヶ所に駐車場があり、どちらからでも入店することができます。
お土産屋さんなども併設した複合施設で正確な台数は不明ですが、かなりの台数を駐車することができそうです。
入店するとお土産屋さんが併設され、靴を脱いだ先の小上がりには、個室のような座敷部屋が用意されていました。
畳敷きを障子で仕切り、いたるところに昔から使われているような和小物が飾られています。
席数は50席で、立食パーティー時には80名ほど収容することもできます。
蕎麦は温かいものと冷たいものがあり、二八と十割も用意され、季節の蕎麦、ガレットなどもあります。
日本料理を基本としているようで、一品料理などもあるため、近所の方が肴を求めてお酒を飲みに来ていました。
料理と蕎麦を楽しめるコース料理も3種類用意され、事前予約なしでも注文できるコースもあります。
建物は蕎麦屋としてだけでなく、カフェやお土産屋さんも併設され、そばプリンやソフトクリームなどのスイーツもあります。
料理も美味しいと評判だったので、一番手軽なコース料理の「ミニそば膳」をお願いしました。
蕎麦だけでなく長野にちなんだ料理も出てくるようなので、どんな料理が出てくるのか楽しみです。
手前はノンアルコールの甘酒と奥は梅酒です。
甘酒はかなり固形に近いような濃厚な麹ですが、飲みごたえはスッキリで美味しかったです。
残念ながら車で来店したので、梅酒の味は分かりませんが、パートナー曰く美味しいお酒だそうです。
先付けは「きのこを添えた揚出し豆腐」です。
2〜3種類のきのことともに、豆腐に甘みのあるタレがかけられ、近くで採れたキノコのようでシコシコと歯ごたえが美味しいです。
前菜は「季節の膳菜」と名付けられた、彩り鮮やかな小料理の数々です。
栗のおこわやローストビーフ、トマトの甘露やクルミなどです。
一辺倒な味だけではなく季節感もあり、お酒とともに楽しめないのが非常に悔やまれます。
中皿は「サーモンの山かけ」です。
山かけは単純に擦り下ろしただけでなく、細かく刻まれたものと合わさり複雑な食感を生み出していました。
説明はありませんでしたが「信州サーモン」がつかわれ、部位ごとに切り方を変える手間の掛けようです。
メインとなるのは天ぷらと蕎麦です。
蕎麦、天ぷらともにボリュームがあり、他の料理と合わせるとけっこうな食べごたえです。
天ぷらは舞茸やパプリカ、サツマイモなどがつかわれています。
衣は薄めで短時間に高温で揚げられているようで、サクサクとした食感です。
汁ではなく岩塩のような塩でいただきますが、揚げたてで申し分ない味わいです。
蕎麦汁は本鰹の厚削り・宗田の厚削り・昆布・干し椎茸をベースに、厳選した3種類の醤油、三河のみりん、ざらめを返しにつかい、キリッとした風味があります。
安曇野産の生わさびが汁ともに出され、擦り下ろして蕎麦に添えると豊かな風味になります。
蕎麦は国道沿いのガラス越しに見える麺打ち場で打たれた自家製蕎麦です。
配合は二八で白に近いような色合いをし、コシがありつつも食べやすくボリュームも多めです。
スッキリとした風味の蕎麦汁と合わせることで、蕎麦本来の甘味が感じられます。
料理の後には甘味として「そばプリン」が出されました。
中央には緩めのそばがきが添えられ、蕎麦の実を炒りナッツのような食感と香りを添えています。
そばプリンは数あれど、これだけ完成度の高いプリンにはなかなか出会えるものではありません。
生活が一変したこともあり久々の長野旅行で戸倉上山田温泉街に宿泊した際に夕食としてお邪魔しました。築250年の趣ある瓦葺の日本家屋は雰囲気と情緒は抜群です。
「観光名所の食事処」ですが、蕎麦や料理には時間と手間が掛けられ、和食を基本とした料理にも満足度がありました。酒は無くとも料理は旨し。酒が有れば尚、料理旨し。といったところでしょうか。
ところどころにキラリと光るものが見受けられ、楽しい時間と料理を楽しめました。