外観
お店は国道138号線で、御殿場市内から伊豆箱根方面に向かい「湖水前」交差点を足柄方面に曲がった先にあります。
三日月のような外観は森の中にひっそりと佇んでいます。
建物は建築家の内藤廣氏の設計によるもので、静岡県景観賞優秀賞にも選ばれております。
内藤廣氏は、ちひろ美術館(練馬・安曇野)やみなとみらい線馬車道駅なども手掛けた有名建築家さんです。
御殿場東山ミュージアムパーク(仮称)
一帯は2003年元首相岸信介の旧別邸が御殿場市に寄贈されたことから、同市がこの別荘を中心とした文化施設を構想。
旧岸別邸の敷地や周辺を購入して公園として整備したそうです。
※文章の一部はWikipediaより抜粋しております。原文はこちらから
東山旧岸邸
とらや工房さんから公園内を少し歩くと、東山旧岸邸に出ます。
大人500円、小・中学生150円で入館することができます。
駐車場からお店まで
駐車場は通りに面しており、一角は整備されているのですぐに分かるかと思います。
テレビでこの場所が放送されたことにより、周辺混雑なども考慮され誘導係の方もいらっしゃいました。
駐車場から歩くと、見事な茅葺門の入り口が現れます。
竹林との景観に、日本的な癒やしの瞬間です。
竹林や梅林を抜けて、徒歩5分ほどの散歩道を抜けると、池越しに建物が見えます。
工房のようす
建物は右側が売り場と工房、それ以外がお客用の席になっています。
建物に入るとすぐに、和菓子を作る工房の様子がガラス越しに見ることができました。
売り場
店内ではお会計を先におこなってから、席でくつろぎます。
平日にお邪魔したのですが、店内には20名ほどのお客さんがいらっしゃいました。
お店ルール
売り場に入る前に、お店のルールがいくつかあったので掲載しておきます。
1)席を確保してから、注文しましょう。
話を聞くと、週末には2時間待ちの時もあったそうなので守りましょう。
2)どら焼きの購入は、お一人様4個まで。
売り場では店内で食べる喫茶と、持ち帰りが出来ますが、製造個数の都合によるものなので協力しましょう。
メニュー
店内で食べられるメニューになります。
価格は和菓子+煎茶込みになります。
種類は10種類ほどで、それほど多くはありませんが、一般的な和菓子はちゃんとあります。
通常メニュー以外にも、季節限定のメニューもあるようです。
夏の時期にお邪魔したので、かき氷などもありました。
価格は全体的に少し高いかなという印象です。
店内
店内は木を用いたデザインで、キレイさと機能性を感じます。
席から見える、庭の様子に心癒される、非常に気持の良い空間です。
席はオープンデッキ(日陰と日向)、冷暖房のある室内、普通の室内に分かれています。
席数は54席と食べログではなっていますが、実際はもっとあるのではないかと思います。
煎茶
煎茶は温かいものと、冷たいものを注文時に選ぶことができます。
お茶は何度でもお替り自由で、温かいものと冷たいものを入れ替えることもできます。
2度ほど頂きましたが、お替りのたびに湯呑を変えて、ちゃんと急須から入れてくれました。
お茶はさすがお茶どころ静岡県と思わせる、風味豊かで爽やかな味わいで美味しかったです。
梅もち
梅もちはキレイなピンク色で、見るからに和菓子的な美を持っています。
周囲の求肥は非常に柔らかく、弾力もよく美味しいです。
中は白餡で、梅の味がかなり効いていて、爽やかさで夏にぴったりの美味しさです。
梅もちは7〜8月限定の季節商品だそうです。
抹茶のかき氷
かき氷はそれほど大きくなく、ボリュームとしては一般的なサイズです。
氷は静岡県内を流れ、長良川、四万十川とともに三大清流で、名水百選にも選ばれた柿田川の天然水を氷にしたそうです。
ガリガリという食感はなく、天然水氷らしいツンと来ないで良い感じです。
添えられた餡は量が多く、食べごたえがあります。
つぶ餡で歯ごたえも良く、甘さが抑えられており美味しいです。
抹茶は御殿場産で、食べた瞬間に口に広がる感じは濃厚そのもの。
シットリとした味わいと抹茶の風味は絶品です。
どら焼き
※どら焼きは紙に入った状態で渡されますので、画像は紙を取ったものになります。
まん丸とキレイに焼かれた、どら焼きは見るだけで惚れ惚れします。
御殿場産のさくら玉子の黄身をたっぷり使って焼かれた皮は、けっこう固めでふんわりというよりは、シッカリとした印象を受けます。
歯ごたえはシットリで、噛みしめた感じの満足感があります。
餡はかき氷同様につぶ餡がつかわれています。
皮もそれほど甘くないので、つぶ餡との相性もとても良く美味しいです。
あとがき
御殿場プレミアム・アウトレットに買い物にでかけた際に、美味しいものでもと食べログで検索して、こちらのお店を見つけました。
シチュエーションは100点に近く、道路から離れた庭園と建物には鳥肌すら覚えるくらいの場所です。山門を抜け、竹林を散策し、池を隔てた場所にある、和菓子屋さんとくれば、日本人の奥底にある自然との調和する感覚を呼び起こされるようです。
煎茶をはじめ、どら焼き、梅もちはどれも完成度や味が素晴らしいのはもちろんのこと、季節を感じさせてくれる商品もしっかり開発されており、お店としての充実度を伺わせてくれます。
庶民の感覚から言えば、煎茶とお菓子で500〜1000円程度のお支払いは高価とは思いますが、それも場所の雰囲気、技術や材料に対するこだわりへの対価と思えば安いものに自然と思えてきます。