外観
銀座の中央通りから一本有楽町寄りの路地にあり、縦縞のモダンレトロなテントの可愛さに哀愁感がある店構えです。
最寄り駅は東京メトロ有楽町線の銀座一丁目駅で徒歩3分ほどです。
店内
店内はドラマにでも出てきそうな、昔ながらの洋食屋さんという雰囲気で、入店した瞬間から独特の香りに食欲をそそられます。
席はカウンター4席、2人もしくは4人掛けのテーブルが数組で全22席とそれほど広くはありません。
メニュー
洋食屋さんと言えばで想像できる料理の数々に心躍らされてしまいます。
オムライスやコロッケなど、はてはステーキまでまさに洋食の入門からベテランまでといったメニューです。
銀座スイスさんは、今では一般的になった「カツカレー」発祥のお店なんです。
来店されるお客さんの多くも、カツカレーを注文されることが多いようです。
平日のランチタイムにお邪魔したので、通常よりお得感のあるサービスやランチメニューがありました。
通常時より価格が安かったりするので、お店の良心さを実感できます。
元祖カツカレー
発祥のお店にきて、その料理を食べない手はないでしょうと、王道の元祖カツカレーを注文しました。
サービスでカツカレーにはカップスープが付いてきます。
カップやソーサー、お皿などのカトラリーに入ったロゴがまた哀愁というか、絵になる可愛さです。
スープは真っ白でサラサラとした感じでのポタージュスープでしょうか。
スープに溶け込みベースとなるジャガイモは丁寧に濾され、舌先を優しく包み混むように、喉まで何の抵抗もなく落ち、胃袋でスープの温かさを実感させてくれます。
カツカレーは大きめな皿に盛られているので、見た目にはそれほどボリューム感はありません。
実際、食べ終えた時には、腹八分目というかほど良い満足感がありました。
ライスは若干の水気を感じつつもほど良い固さがあるので、カレーの良く合う感じです。
ブランド米をつかわれているのか、お米そのものに甘さがありカレールーとも良く合います。
洋食屋さんなので、ルーには欧風カレーを想像していましたが、非常にスパイシーさを感じます。
果物や野菜などの甘みが非常に溶け込んでいるようで、深みのあるコク、スパイシーが見事に調和しています。
カレーにのせられたカツはルーが最初からかかっていますが、衣にしっかりとしたサクサク感があり、上質な衣と丁寧な温度管理が実感できます。
カツでつかわれている豚肉は肉汁感と食感の柔らかさがあり、火の入り加減も申し分ありません。
衣、カツ、ルー、ご飯とカツカレー独特の絡み方は、思わず「合せ技1本!」と、叫びたくなります。
あとがき
文中にも書きましたが、こちらの銀座スイスさんは「元祖カツカレーのお店」としても有名です。
カツカレー誕生には、近所にある銀座テーラーが巨人軍のユニフォームを作っていたことで、そこに訪れ、名選手として活躍されていた千葉茂さんが、お腹がすいて沢山食べたいし、早くも食べたい、ガツンといっき食べたく思いついたのが、「カレーライスにカツレツをのっけてくれ」というオーダーだったそうです。
味に関しては、カツの揚げ具合、肉や衣の質、それをまとめあげるルーのスパイス感や深みある美味しさなど、一杯に集約された美味しさは実に素晴らしいと思います。
元祖と名がついてもダメになってしまうお店が少なくない中、銀座スイスさんはその味を今に守り続けられていました。