外観
松山城なども近く、繁華街に多くの飲食店が立ち並ぶにぎやかなエリアの雑居ビルにあります。
最寄り駅は、伊予鉄道城南線の大街道停留場より徒歩5分となっています。
GoogleMapで近くまで来ますが、お店は見当たらず、周辺をウロウロすることに。
よく見ると、小さなランタンのような店名の入った看板が置いてあります。
エレベーターで3階に上がると、お店の入口があります。
目印は可愛らしい鯛の看板です。
ランタンといい、看板といい、デザインされた感じが非常にカッコいいです。
店内
暖簾をくぐると、落ち着いた照明の中にカウンター席のみ12席、ほどよい距離感が心地良い空間です。
主人は店名の通り「山本進一郎」さんは、マスク越しでも分かるイケメンで、背が高く、落ち着いた印象の物腰柔らかい御主人でした。
おまかせコース
大変人気あるお店なので、 お店の公式HPにて事前に予約した「おまかせコース」です。
メニューらしきものはなく、ドリンクメニューのみだったので、写真は撮っていません。
毛蟹の蓮根擦り流し
はじめは、毛蟹の蓮根擦り流しです。
見た目のキレイさがあり、基礎がしっかりある調理だとすぐに感じられます。
丁寧にほぐされた毛蟹はしっかりとした甘みがあり、摺り流しと良く合います。
ほのかに香る、愛媛県特産の柚子で、爽やかさが足されています。
ゴマ鯖
目の前で、漬けられたごま鯖です。
生姜と葱をのせますが、日本酒に合いそうな感じです。
まったりとした食感の鯖と漬けの塩梅が良い感じです。
甘鯛の焼物
ふっくらとした食感と、口の中で解れる感じが非常に良い甘鯛です。
柔らかい身に対して、皮には火が入りパリッとした食感と香ばしさが良いです。
添えられたかぼすを絞りかけると、風味がさらに増し、味の厚みが足されます。
もずく酢
日常でも馴染みある、もずく酢ですが、やはりお寿司屋さんのそれは全くの別物。
もずくの歯ごたえの良さ、三杯酢の美味しさがわかりやすい一品です。
いくら醤油漬け
いくらの醤油漬けとご飯です。
弾力あり、醤油に漬けられたいくらは、ご飯に合わないわけがない美味しさです。
ここまで、お寿司は一貫も出ていませんが、満足度はけっこうありました。
生姜
生姜は比較的大きなサイズでぶつ切りされていて、他とは違うのが面白しろかったのでパチリ。
これだけでも、十分にお酒が飲めてしまいます。
鯛
歯ごたえを十分に感じられるサイズ感で、鯛の美味しさを実感できます。
鮮度の良さというよりは、熟成感のある身は口溶け感が面白いです。
アオリイカ
まったりと舌に纏わりつくような身が良い感じです。
甘さもしっかりとあり、包丁の入り方も丁寧です。
いさき
鯛やイカに比べると、鮮度の良さを感じるハリを感じました。
大きく感じるネタですが、シャリとのバランスがどれも良いです。
サーモン
廻らないお寿司屋さんでは、あまり見かけないサーモンです。
しかし、そこは昆布締めという手間を加え、独自の味を演出されています。
オジサン
水族館でヒゲのある魚として度々見かける魚です。
お寿司としては初めてですが、甘みと歯ごたえある食感が良い感じです。
赤身
切り身の部位は面白いことに、中トロあたりから赤身までがグラデーションされています。
鮪の脂を感じつつ、赤身独特の旨味まで、食べている感じに変化する様子が楽しいです。
こはだ
非常にキレイな見た目があるこはだです。
独特の食感と、締められた酢の感じに丁寧さを感じる一品です。
穴子
口に運ぼうと持った瞬間に柔らかさを感じられる穴子です。
これほどの柔らかいものを、良くぞ握ったものだと感心させられますし、最後に出てくるお寿司としても、決して重くない一品でした。
お味噌汁
赤味噌のような濃いめの見た目ですが、実際は甲殻系のような味で、しっかりとした濃いめの旨味があるお味噌汁です。
追加注文
コースを終え、もう少し食べてみたいと好奇心が湧いたので、追加で注文した中トロです。
あとがき
松山に宿泊した際に、事前予約してお邪魔させて頂きました。松山市は有名なお寿司屋さんが多く、山本進一郎さんも「鮨いの」で修行された後、独立されたそうです。
見ていて飽きずに丁寧に仕事を淡々とこなす感じと、物腰柔らかい印象で、きっと若い女性客さんが多いのではないのかなwww
シャリは赤酢をつかい、柚子をかるく削る。醤油は穴子以外は同じものなので、中盤くらいで変化に飽きが来たのも事実なのですが、サーモンをはじめ、最初の鯛などは、独自の手法感があり、すべての仕事に丁寧さを感じます。
店名に自身の名前を付け、独立した感じからは、物腰の柔らかさとは裏腹の野望のようなものを感じられました。数年後は予約が取れないお店なのかも知れません。