鶏ポタラーメンTHANK(2023年5月24日〜29日)
東京の大門や御茶ノ水に店舗をかまえ、「鶏ポタージュ」という言葉を広めたパイオニアでもある鶏ポタラーメンTHANKさんです。
SUNライス
お茶碗から溢れんばかりの鰹節が非常に印象的で。香りが非常に良いです。
真ん中に黄身がのせてあるからならではなの、ネーミングなのでしょう。
玉子かけご飯に鰹節がのっているのかと思いきや、醤油の代わりに、醤油で焦がされた葱が鰹節とご飯の間に入っています。
焦がし過ぎのせいか、醤油の塩気が強く感じられ、葱と醤油の風味が消えてしまっていたのが残念でした。
スペシャルぽてり
お店の代名詞ラーメン、鶏ポタージュラーメン「ぽてり」に、チャーシューと味玉をトッピングしたスペシャル・ラーメンです。
メンマは穂先メンマが2本、丸ごと入っているので食べごたえがあります。
食感は非常に柔らかく、味付けはしっかりとついていますが、全体のバランス崩すほどではありません。
味玉は通常の出汁漬けのようなものではなく、見た目は単なる茹で卵のような感じです。
食べてみると。塩味玉ということで、塩味を付けることで。黄身の甘さがさらに増されているようで美味しいです。
チャーシューは、鶏モモ肉と、豚肩ロースが1枚づつ入っています。
鶏モモ肉はわりとしっかりと味付けられ、表面に焼目が入っていて香ばしいです。
豚肩ロースは、厚みや味付けからも、強めな印象を受け、全体的なラーメン感のバランスが取られているような感じです。
麺は細から中太の間くらいのストレート麺です。
特徴がある麺ではないのですが、スープを考えると一番無難かなという印象です。
見た目は、白よりも黄色に近いほど、まさにポタージュ系という感じで、レンゲでスープをすくうと、粘着感があります。
香りは豚骨系のスープにも近いような感じですが、実際には鶏肉と野菜10種類のスープだそうです。
レンゲの感触から、コッテリなスープを想像していましたが、意外なほどにパンチは無く、不思議と円やかさと、飲み干せる優しさがありました。
これだけ濃厚で、コッテリやドロドロにもできるスープを、また食べたいと思わせる、引きのテクニックを思わせる一杯でした。
自家製麺 伊藤(2023年5月17日〜22日)
東京の赤羽にあり、祖父も父も兄も大人気ラーメン店の店主というラーメンサラブレッドで、東京の煮干しラーメンを代表する、自家製麺伊藤さんをご紹介します。
九十九里産しらす丼
見た目的には釜揚げしらすに醤油が掛かっているようなシンプルな感じです。
しらすは九十九里産のものをつかっていて、時間が立って苦味があるという感じもなく美味しかったです。
甘めのタレで、海鮮丼風な感じもありつつ、しらすの旨味を感じられました。
煮玉子入り肉そば
ラーメンにチャーシューと味玉をのせた肉そばです。
ラーメンが運ばれてくると、スープが少ないなぁという第一印象です。
何となく味玉を注文したのですが、ラーメンスープが濁るので、別注文したしらす丼にトッピングしました。
半熟で玉子のプリッと感もしっかりあって良い感じでした。
チャーシューはサイズは小さいものの、分厚く切られていたので、歯ごたえが良かったです。
味付けはしっかりしているものの、塩辛さはなく、スープや麺との相性も良く美味しいです。
麺は細めよりの太さのストレート麺自家製麺です。
断面は丸よりも四角に近い楕円状で、固めに茹でられ、しっかりと感じる食感が美味しかったです。
スープに負けない感じで、チャーシューなどとのバランスも好きでした。
ラーメンスープは千葉県九十九里産の高級煮干をつかい、甘めの醤油を合わせているようでした。
若干煮干し系独特のエグミ感と塩辛さがあったのが残念です。
柴崎亭(2023年5月10日〜15日)
東京の調布市にあり、「天才」と評される石郷岡三郎店主が牽引し、魚介系のラーメンを得意とする柴崎亭さんをご紹介します。
出店期間中は、柴崎亭で修行さて、群馬の高崎にラーメン屋「鳴神食堂」を営む中島淳二さんが麺を担当しました。
貝出汁塩そば
青白い器に、ほぼ透明なスープ。キレイに整列した麺と、デザインされた見た目はかなりいい感じです。
見たこともないような、その見た目に、正直度肝を抜かれた思いで、今まで見た煮干し系などのキレイさとも違いました。
料理が運ばれて来ると、スタッフから「牡蠣味噌玉をじょじょに解きながら、食べてください」との説明です。
唯一の具材である、すり身揚げも、専門店が作ったのかと思うくらいにクオリティが高いです。
味噌を溶かす前との違いがあるため、スープの解説を。
ラーメン・スープは、蜆、浅利、蛤、牡蠣に昆布を合わせた出汁に、塩と日本酒のみで味付けしたという実にシンプルで海を体現したようなものです。
香りや味は「和」そのものであり、高級な割烹の一部かと思うくらに、澄んだ見た目と味に、やられてしまいました。
麺はキレイに整列した状態で提供され、正直、手を付けるなが憚れるくらい、見た目の美しさがあります。
太さは、中太から細めくらいで、麺の表面には胚芽のような星を見ることができます。
麺は鳴神食堂謹製の麺で、北海道産「春よ恋」を中心に国産小麦のみを100%使用つかっているためか、麺だけでも十分な美味しさがあります。
味噌を解く前のラーメンスープが相当美味しかったので、正直解きたくなかったのですが、物は試しと崖から落ちるつもりで・・・。
先程までの上品さが180度消えるのかと思いきや、しっかりとベースに残りつつも、牡蠣味噌の風味がプラスされ、濃厚だけれども上品なスープへとちゃんと昇華されています。
柴崎亭の焼豚丼
ご飯のうえに焼豚、味噌ダレに、葱と山葵がのせてあります。
味噌ダレはかなり濃厚で、しっかりとした味付けが付いているので、最初ガツンとくる味に少しやられましたが、ゆっくり食べると、ご飯、焼豚との相性が良いです。
焼豚は、ローストビーフのような感じに薄く切られ、何枚もが折り重なっています。味付けはないものの、つかっている部位、肉自体の美味しさが伝わってきます。