外観
JR佐野駅もしくは、東武佐野駅から徒歩8分ほどの市街にあります。
外観は町の食堂という感じで、親しみが持てるような印象です。
駐車場
店舗を取り囲むようにL字型に駐車場があり、全部で13台置くことができます。
店内
店内は昔ながらの食堂という感じで、小上がりの座敷などもあって落ち着いた雰囲気です。
飲食スペースはメインの他に、奥の離れのような隣の家へ案内されることもあります。
店内には多くのサイン色紙が貼られていて、旅番組などにもかなり出演歴があるようです。
店先には麺打ち場があり、手打ちのうどんやお蕎麦を提供しています。
席は座敷席、テーブルなど合わせて、全52席と広めです。
メニュー
お店の名物は耳うどんという、あまり聞き慣れないうどんです。
うどん以外にはご飯物なども充実しています。
セットメニューも各種あるので、満腹感を得たい人にも、食堂としての利用するのにも、非常に便利な印象です。
佐野名物セット
佐野の名物料理、耳うどんと大根そばがセットになったものです。
大根そばは小鉢サイズの器に入れて提供されます。
大根そばは、佐野市周辺の郷土料理で、蕎麦の上に細切りの大根がのせてあります。
「細く長く白髪(大根)になるまで」という、縁起担ぎの料理だそうです。
蕎麦汁は、あまり返しが効いている感じではなく、万人受けする感じの食べやすい印象です。
蕎麦は表面に星を見ることができ、外殻もつかっているようです。
食べた印象は2:8くらいで、甘みを非常に感じます。
のっている大根は最初、違和感がありますが、食べすすめると爽やかさがクセになります。
耳うどんは佐野市仙波という地域で食べられていて、正月に振る舞われる郷土料理だそうです。
温かいうどんで、かなり大きめな器に並々と盛られています。
具材はとにかく豊富で、かまぼこや伊達巻、人参やきのこ類などなど数え切れないくらいあります。
具材の中で、1番に目に付くのが伊達巻です。
うどん汁が滲みているので、食べると汁がジュワッと口の中で広がって、独特の旨味があります。
耳うどんは、指で作った感じの一口サイズで、見た目はまさに耳にという感じです。
食感はコシというよりも、すいとんなどに近い食感です。
うどん汁は醤油ベースで、上品な和風の汁という印象です。
日本的な味付けと、具材の豊富さなど、お婆ちゃんの家で食べるような懐かしさと素朴さがあります。
あとがき
佐野と言えば、「佐野ラーメン」とばかりに、佐野に行くたびに佐野ラーメンを食べていたのですが、季節外れの暑さにラーメンを断念。涼しさを料理に求めて、うどんか蕎麦屋さんを探して野村屋さん辿り着きました。
耳うどんや大根そばなど聞き慣れない郷土料理ですが、日本的な懐かしさと素朴さ、うどん好きですが初めて聞く料理を食べられたという感覚に地方で食べる面白さを再認識することができます。
創業は明治四十年(1907年)と、100年以上に歴史があるお店で、独特の雰囲気と歴史ある郷土料理を楽しんでみては。