外観
西武池袋線の江古田駅南口を出て、駅前に広がる繁華街の一角にあります。
店舗はマンションの1階部分に店舗がありますが、黄色の看板で「つけ麺」と書かれた看板があるので、比較的わかりやすいです。
店内満席時は食券を購入してから店舗前の待機席で待ちます。
店内
飲み屋を居抜いたような感じの店内で、カウンター席のみ8席となっています。
江古田駅周辺には、武蔵大学や日大芸術学部、武蔵野音大がある学生の街だけあって、お客さんの多くは食欲旺盛な学生が多いです。
券売機・メニュー
店内にメニューはなく、店舗入口の看板にメニューが貼られているのみです。
券売機がカテゴリー別で分かりやすいので、初来店でもそれほど手間取りませんでした。
麺類は、つけ麺と油そばの2種類で、それぞれにトッピング違いがあります。
細かい追加トッピングなどがあり、アレンジの幅はかなり広く、麺類の種類は少ないですが、ごはん類は豊富なのが印象的でした。
つけ麺と油そばの麺量は、並盛(200g)、大盛(300g)、特盛(400g)、長男盛(500g)、漢盛(600g)と、100gづつ選ぶことができます。
チャーシュー丼
真ん中に刻み葱をのせ、バーナーで焼かれたチャーシューにタレがかかっています。
丼はお茶碗くらいで、つけ麺といっしょに食べても、食べ過ぎ感がないくらいのボリュームです。
チャーシューは赤身が残るレアで、バーナーで焼かれ香ばしさがあります。
適度な柔らかさがあり、噛み締めるたびにジューシーな旨味が染み出てきます。
タレも濃く感じることがなく、刻み葱と相まってご飯がすすみます。
ミニ豚ステーキ丼
分厚く切られた豚の肩ロースのような部位がつかわれています。
半分の味玉が付いてくるので、なんとなくですがお得感があります。
肩ロースにはブラックペッパーがまぶされ、高級感のある味わいに仕上げられています。
味を決めるタレにはバター醤油がつかわれているので、全体の味のレベルが引き上げられています。
みたらし醤油の油そば
大きめな丼に彩り感のある具材がキレイに盛られています。
最近、再ブームの兆しがある油そばですが、みらし醤油の味付けとは聞いたことがありません。
薬味は白髪葱、フライドガーリック、青葱、海苔です。
チャーシューやメンマはつけ麺と同じものがつかわれ、しぐれ肉のような挽肉がアクセントになっていました。
油そばには注文時に、ニンニクを付けることができますが、別皿提供なので好きな分量だけ入れることができます。
麺は極太麺で、つけ麺に比べると熱の掛かり具合なのか、かなり縮れています。
油そばを混ぜているときは、みたらしの香りで「本当に麺と合うのか?」と思いますが、想像以上に濃厚さのある醤油の甘みがよく絡み合います。
特製つけ麺
つけ麺のトッピング増しの特製を注文しました。
店内には「茹で時間12分」の貼り紙があり、たしかに待ち時間は長めだったので、余裕を持っての来店をオススメします。
特製は、チャーシュー、メンマが通常よりも増量で、味玉が付いてきました。
麺は大盛(300g)を注文したので、大きめな丼に具材と麺が盛り付けられていました。
メンマは極太で、真っ黒に近いような色合いのものが3本入っています。
厚みがありシコシコとした食感が気持ち良く、シットリと汁に漬け込まれたような、甘く濃い目の味付けが美味しいです。
バラとロースのチャーシューは2枚づつ入り、それぞれが厚めに切られているので、けっこうなボリュームを感じさせくれます。
炙ったバラと、レアのロースが正反対の肉質を楽しむことができ、レベルの高さを実感できます。
麺は12分の茹で時間を要する極太麺のストレート麺は、栃木県の中沢製麺の特注麺がつかわれています。
表面は弾力感がありモチモチとしつつ、コシをシッカリと感じつつ、つけ汁との絡みも良いです。
薬味で付いてくる、梅かつおを直接、麺に付け食べると麺本来の美味しさをさらに実感できました。
つけ汁は、器を含めアツアツの状態で提供されます。
鳥の胴ガラ、ゲンコツ、カシラ、豚足など動物系、煮干し、鯖節などの節系を20時間以上、3日かけて仕込まれています。
汁に具材は入っていませんが、溶け込み感がハンパなく、クリーミィーでトロミ感があり、麺にも良く絡み、つけ麺らしい醍醐味があります。
つけ麺に付いてくる薬味は、刻み葱、自家製辣油と、麺用の梅かつおです。
自家製辣油と刻み葱は、後から味変的につかいますが、ベースがしっかりしているだけあって、つけ汁の新たな表情を覗かせてくれます。
普段は割りスープをつかって、つけ汁を飲み干すことはありませんが、最後まで美味しくいただきました。
あとがき
「長男、ほそのたかし」。店名を聞くとネタとしてだろうと思ったら、店主は本当に「ほそのたかし」さん。アルバイト先の東京亀有の人気つけ麺店、「つけ麺 道」で出会った「もんたさん」とはじめたのが千葉県の八幡にある「長男、もんたいちお」で、今では大行列をつくる人気店となり、姉妹店として2021年に「長男、ほそのたかし」がオープンしました。
現在では、つけ麺の名店「長男系」と呼ばれるようにまでなり、東京を中心に店舗が展開されています。
仕込みの丁寧さ、12分茹でる麺やチャーシュー、メンマなど、細部までこだわり感を持って作られています。正統派のつけ麺の系譜を持ちつつ、つけ麺に絞る潔さを感じさせてくれる一杯でした。