店舗情報
- 店名
- 御菓子司 中里
- 住所
- 東京都北区中里1-6-11 中里鈴木ビル 1F
- 営業時間
- [月~金] 10:00~17:00 [土・祝] 10:00~16:00
- 定休日
- 日曜日
- ジャンル
- 和菓子
店舗所在地
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紹介するお店のサマリー
中里さんは1873年に日本橋で三河屋安兵衛の屋号で創業、その後、駒込に店を移し、現在は5代目とその家族4人で菓子作りから販売、配達までの全てを担っています。
紆余曲折を経て、現在は通年販売を2種類に絞っていますが、食通が美味しいと語る名品を守り続けられています。
御菓子司 中里

JR山手線もしくは、東京メトロ南北線駒込駅の南口を出て、商店街を1分ほど進んだところにあります。
店舗は町の和菓子屋さんという印象で、派手さは無くひっそりと佇み町に溶け込んでいます。

お店がちょうど交差点の角にあるので、正面がわかりづらいのですが、うぐいす色の建物に屋号の看板があるので、目印にしてください。
店内

店内正面にはお店の屋号が飾られています。
創業1873年と100年以上の歴史のある店舗だけに、木で作られた屋号には重みを感じます。

残念ながら店内に飲食スペースはなく、お持ち帰りのみとなっています。
それほど広くない店内ですが、かえって店員さんとお客さんの距離が近く親近感が持てました。

かつては上生菓子も作っていたそうだが、長年勤めた職人さんたちが退職した際に品数を絞り、現在通年で作っているのは、揚最中と南蛮焼の2種類だけです。
ただし、どちらの商品もすぐに売り切れてしまうので、できる限り早い時間帯での来店をオススメします。
南蛮焼

どら焼きのような見た目をしていますが、一般的などら焼きよりも小振りな印象で、表面の皮の焦げ茶色が特徴的です。
包装から開けた途端、上品な甘みのある香りを感じることができます。

一般的などら焼きは材料に玉子をつかいますが、南蛮焼では玉子はつかっていないそうです。
厚みのある皮は、ふっくらとしつつも、張りのあるような食感が、心地よい噛みごたえを残します。
皮には沖縄産の黒糖をつかっているため、上品な甘さが美味しいです。

餡には北海道産小豆をつかい、豆の香りが非常にダイレクトに伝わってきます。
ふっくらとした小豆の形を感じさせつつ、瑞々しい食感もあるので皮との相性も良いです。
揚最中

南蛮焼きとともに、中里さんを代表する菓子の1つである揚最中です。
店舗にお邪魔したときは残念ながら品切れだったのですが、後日、東京駅直結の大丸東京店で購入しました。

手に収まるほど小さなサイズの煎餅で、数時間後には湿気ってしまうほど繊細な煎餅です。
持ち帰り時間が経過した際には、オーブントースターなどで軽く火を入れると、香ばしさが戻ります。
煎餅の塩気と粒餡の甘さが絶妙なバランスで、和菓子の醍醐味という引き算が見事に集約されたような一品です。
あとがき
駒込の駅から徒歩1分、駅近くの商店街の和菓子屋さん。気にも止めなければ通り過ぎてしまうかも知れない、そんな場所にこそ名店があるのが東京です。
沖縄産黒糖と北海道産小豆、甘さと甘さが喧嘩してしまいそうだが、食べてみるとそんな想像はどこへやら。小さいサイズだが、重厚さを感じさせてくれる味に満足度もあり、茶菓子としても最高の一品です。