横浜中華街エリア食べるべきの中華料理店

横濱中華街は1859年の横浜港開港に端を発し、中国人商人や通訳たちが集住した居留地にルーツがあります。
やがて華僑たちが広東料理を中心に、四川、北京、上海など多彩な中華料理店や雑貨店を次々に開業し、1900年以降に店舗数が急増しました。なかでも、1873年の関帝廟や1898年の横浜山手中華学校の創立は地域コミュニティの絆を深め、独自の文化を築いてきました。
明治の初期には中華料理店はまだ少なかったものの、明治20年創業の聘珍樓は中華街最古の店として存在感を放ちます。
昭和に入り、中国料理ブームで中華料理店は街の半数を占めるほどとなり、今や約250店もの多様な店が軒を連ねています。
四川料理の痺れる辛みや広東料理のあっさりした味わい、巨大な小籠包など、幅広いメニューとオリジナリティが魅力です。
聚楽 (じゅらく)

横濱中華街の「聚楽(じゅらく)」は、1960年創業の老舗中華菓子店です。創業者から三代にわたる家族経営の温かみがあり、手作りへのこだわりが光ります。
店内は縦長で、入ると目の前にガラスケースが並び、色とりどりの中華菓子がずらり。奥が工場で、職人たちが日々手仕事でお菓子を仕上げている姿を感じることができます。
イートインスペースはありませんが、食べ歩きや手土産として買い求める人が絶えません。
優しい甘さと温かい人情が詰まった、まさに中華街の隠れた名店と言えます。

自家工場で製造される月餅や肉まん、特に柔らかくふわふわ食感の中国蒸しカステラ「馬拉糕(マーライコ)」が大人気で、一切化学添加物を使わない優しい味わいが地元や観光客に支持されています。
しっとり感と卵の香りが広がる馬拉糕、餡がぎっしり詰まった月餅、ごま揚げ団子などのラインナップは素朴だけれど力強く、伝統の味を今に伝えます。
悟空茶荘

横濱中華街の悟空茶荘は1981年創業、関帝廟近くに構える本格中国茶専門店です。
店主は横浜華僑三世で、子どもの頃から中華街の活気と人々の温もりに育まれ、茶荘を開く夢を叶えたエピソードが印象的です。
1階は約100種もの茶葉や茶器、中国雑貨が並ぶショップ、2階はノスタルジックな上海レトロを漂わせる茶館で、40種以上の中国茶や点心・デザートをゆっくり味わえます。

中国茶は種類や淹れ方も丁寧に説明してくれるため、初心者でも本場の茶文化に触れられるのが魅力。
阿里山高山金萱茶や鉄観音、オリジナルの八宝茶などラインナップは多彩で、茶葉ごとに産地や歴史、味の個性が楽しめます。また、週末やイベント時には琵琶の生演奏や中国文化ライブも開催し、異国情緒を五感で体験できます。
- 悟空茶荘
- 中国茶
- 神奈川県横浜市中区山下町130
- 月・火・水・木・金10:30 – 18:00土・日10:30 – 18:301F:販売コーナー[月~日]10:30~19:30
- 不定休
- 1000円〜1999円
菜香新館

菜香新館は横濱中華街の代表的な広東料理店で1988年開業の本格派です。ルーツは1919年に創業者・曽耀全が広東省から来日したことに始まり、戦後横浜の焼け野原から立ち上がった「銘珍」や「耀盛號」などを経て発展。1970年代には香港点心文化に着目し、1984年に横浜初の飲茶専門店をオープン、1988年に現在の新館として新装開業しました。
5階建て・約400席の大型店ならではの造りと、各フロアごとに異なる使い方ができるのが特徴。
1階はカジュアルな飲茶フロア、2階はレストランフロア、3・5階は個室やティーラウンジ「清芳春」があり、記念日や宴会、大人数から少人数まで幅広く利用されています。中国から取り寄せた調度品やアンティーク家具が随所に配され、豪華さと異国情緒を醸し出しています。

名物は海老蒸し餃子や小籠包など点心類で、すべて職人たちが手作りした繊細な味わい。
香港から招いた厨師による本場の技術や、創業者一族の伝統レシピを活かし、地元客・観光客ともに絶大な支持を得ています。バリアフリーや授乳コーナー、おむつ交換台も完備され、幅広い年代が安心して楽しめる配慮も魅力のひとつ。温かなサービスと洗練された雰囲気に包まれながら、広東・香港文化を五感で堪能できる横濱中華街屈指の名店です。
- 菜香新館
- 中華料理
- 神奈川県横浜市中区山下町192
- 月・水・木・金11:30 – 15:30L.O. 14:3017:00 – 21:30L.O. 20:30土・日・祝日11:00 – 16:00L.O. 15:0017:00 – 21:30L.O. 20:30
- 火曜日
- 2000円〜2999円
萬珍樓點心舗

横濱中華街の萬珍樓點心舗は1892年(明治25年)に創業された老舗、萬珍樓の系列店舗として1986年に開店しました。
萬珍樓自体は130年以上の歴史を持ち、戦災や災害を乗り越えつつ、代々質の高い広東料理を提供し続けています。點心舗は萬珍樓本店と違い、約60種以上の多彩な点心が揃う点が特徴で、海鮮うさぎ餃子や海老蒸し餃子、タピオカぼたもちなど幅広いバラエティが楽しめます。
店舗は落ち着いた中華の伝統的な内装で統一されており、カジュアルかつ洗練された雰囲気で気軽に点心を味わえる環境が魅力です。

点心添えたアラカルトから、季節ごとに変わる6,000円、8,000円、10,000円のコース料理も充実していて、記念日や宴会にも人気です。また、金・土・日・祝の朝8時からは白粥と彩り点心が楽しめる朝食セットも提供し、朝活に利用する人も多いのが特徴的です。営業時間や予約も公式ホームページから簡単に可能で、訪れやすさも良好です。
萬珍樓點心舗は伝統の技術を守りつつ、現代のニーズに合わせた多彩な点心を提供し、横浜中華街の食文化を支える存在として多くの人に愛されています。地域に根ざした老舗の安心感と新しさを兼ね備えた幅広い世代に支持される名店です。
- 萬珍樓點心舗
- 中華料理
- 神奈川県横浜市中区山下町156
- 【平日】 11:00~15:00、17:00~22:00 (L.O 21:00)【土日祝】 8:00~22:00 (L.O 21:00 )※朝食は、8時~11時提供(Lo.10:50)
- 毎週月曜日(祝日除く)
- 4000円〜4999円
萬珍樓 本店

横濱中華街を代表する老舗、萬珍樓本店は1892年(明治25年)創業と歴史が深く、横浜中華街の発展と共に歩んできました。
一時は関東大震災や横浜大空襲で店舗を失いながらも、戦後すぐに営業を再開し、その伝統の味とおもてなし精神を絶えず守り続けています。創業から130年以上にわたり、広東料理の本格的な技術を活かしつつ、日本の食材や嗜好に合わせた進化を実現してきました。
萬珍樓本店は山下町の中華街大通りにあり、重厚で伝統的な中華風建築の建物が印象的です。店内は格式ある落ち着いた雰囲気で、家族連れからビジネス利用、記念日まで幅広い客層に対応します。店内の調度品や内装にもこだわり、訪れるだけで中国文化の奥深さを感じられる空間設計です。

料理は海鮮や旬の素材をふんだんに使った季節限定メニューも好評で、広東料理の中でも点心や海老蒸し餃子、小籠包などが特に人気です。洗練された味わいと共に、「医食同源」を理念に健康にも配慮された料理を提供しています。
料理人は本場中国から招聘された熟練の職人が腕を振るい、長年の経験に裏打ちされた確かな味を楽しめます。
- 萬珍樓 本店
- 中華料理
- 神奈川県横浜市中区山下町153
- 火・水・木・金11:00 – 15:0017:00 – 22:00土・日・祝日11:00 – 22:00
- 月曜日
- 8000円〜9000円
景徳鎮

横濱中華街にある景徳鎮(けいとくちん)は、1993年創業の四川料理専門店で、四川省の本場の味を提供することで知られています。
運営は1937年創業の食器卸業・小島食器が手がけており、中華街では珍しい本格四川料理を味わえる店として国内外から人気があります。特に、麻婆豆腐は四川唐辛子の「辣(ラァ)」と中国花山椒の「麻(マー)」の絶妙なバランスが特色で、辛さだけではなく複雑で深い旨味が楽しめる逸品と評判です。
料理は常に新鮮な素材を使い、地元の食材も巧みに取り入れながら本場の技術を活かしています。

また店主の情熱から各種メディア出演も多く、本格四川料理店としての知名度は非常に高いです。
季節ごとのおすすめメニューやランチコースが充実しており、初めての訪問客も楽しみやすい工夫がされています。健康志向や薬膳要素を取り入れた料理もあり、美味しさと健康を両立させる店として評価されています。
景徳鎮は辛さだけでなく旨味や香りの深みを追求した料理と、温かみのある接客で、横濱中華街で忘れがたい四川体験を提供する名店です。
- 景徳鎮
- 中華料理
- 神奈川県横浜市中区山下町190
- 月・火・水・木・金11:30 – 22:00L.O. 21:30土・日・祝日11:00 – 22:00L.O. 21:30【ランチタイム】平日 11:30~15:00
- 無休
- 3000円〜3999円
謝甜記

横濱中華街にある謝甜記(しゃてんき)は1951年(昭和26年)創業の老舗中国粥専門店で、中華街の中でも特に人気と歴史を誇る名店です。
初代当主の謝甜氏が広東省高明県で料理を学び、横浜中華街で点心の技術とお粥作りの腕を活かして小さな店からスタート。戦後の焼け野原の中で開業し、港湾労働者や中華街の華僑に早朝から温かい中華粥を提供したのが始まりです。

謝甜記の看板メニューは乾燥カキや干し貝柱、鶏丸ごと一羽を数時間煮込んだ滋味深い中華粥。丁寧に炊き上げたお粥は優しい味わいながらコクがあり、初めての方にも食べやすいと評判です。
鶏の唐揚げやシューマイ、餃子、ふかひれ炒飯などのサイドメニューも充実し、リピーターが後を絶ちません。
- 謝甜記
- 中華料理
- 神奈川県横浜市中区山下町165
- 月・水・木・金10:00 – 15:00L.O. 料理14:5517:00 – 21:00L.O. 料理20:25土・日・祝日09:00 – 15:30L.O. 料理14:5517:00 – 21:00L.O. 料理20:25
- 火曜日
- 1000円〜1999円
京華樓 本館

横濱中華街にある京華樓本館は、2004年1月22日に関帝廟通りで創業した四川料理の名店です。
横浜中華街でもまだ珍しかった本場四川省出身のシェフによる、花椒の痺れる「麻」と唐辛子の辛さ「辣」を厳密に再現した本格的な四川料理を提供し、一躍注目を集めました。特に四川麻婆豆腐は香り高く、辛さと痺れが絶妙で、一度食べたらやみつきになる味わいとして多くのファンに支持されています。

2006年に自家製調味料の製造・販売も始め、店舗と連携した別館も大通り沿いに開店。
京華樓本館は伝統的な四川料理を基本に、現地の食材や香辛料を直輸入、料理の質と味の安定にこだわり続けています。
さらに、麻婆豆腐や麻辣料理以外にも四川風の唐揚げや担々麺などが人気で、多くの地元客観光客が訪れる人気店です。
- 京華樓 本館
- 中華料理
- 神奈川県横浜市中区山下町138
- 月・火・水・木・金11:30 – 21:30L.O. 21:15土・日・祝日11:00 – 21:30L.O. 21:15年末年始の営業時間12/28(土)~1/5(日)11:00~21:30(L.O.料理21:15 / ドリンク21:15)
- 無休
- 2000円〜2999円
中華菜館 同發 本館

横濱中華街にある中華菜館 同發 本館は、明治時代に焼き物・乾物の店として創業され、100年以上にわたり横浜中華街の伝統と歴史を守り続けてきた老舗広東料理店です。
創業者は本場広東省出身で、当初は食材店としてスタートしましたが、時代の流れとともに飲食業へと発展。店名の「同發」は「お客様と共にあり、共に発展する」という思いに由来しています。
店舗は中華街の中心部に位置し、古くから変わらない格調高い外観とクラシカルな店内が特徴。店頭には焼き物が吊るされ、中華街らしい風情を感じさせます。

料理は厳選された素材を使い、秘伝のタレや調理法で仕上げる焼き物が看板メニュー。特にチャーシューや焼き鴨が名物で、その香ばしい風味とジューシーな味わいは多くの常連に愛されています。
また、季節ごとの広東料理や点心、海鮮料理も充実し、懐かしくも深みのある味わいが評判です。
- 中華菜館 同發 本館
- 中華料理
- 神奈川県横浜市中区山下町148
- 月・火・木・金11:30 – 15:00L.O. 料理14:3017:00 – 21:30L.O. 料理20:30土・日・祝日11:00 – 21:30L.O. 料理20:30
- 水曜日
- 3000円〜3999円
安記

横濱中華街の安記(あんき)は、1932年(昭和7年)創業の老舗中華粥専門店で、広東料理をベースにした優しい味わいが長年愛されている名店です。
創業当初は横浜港で働く中国人船員向けに朝食として粥を提供しており、戦後から現在まで約90年の歴史を誇ります。香港路という中華街の少し入り組んだ通りに位置し、赤い外観と昔ながらの趣ある店構えで存在感を放っています。
店主やスタッフの温かい接客も評判で、気軽に立ち寄れる雰囲気が魅力となっています。朝10時から開店し、水曜定休でランチタイムもカバーしており、朝活や観光の合間の軽食にぴったりのスポットです。

広東風のお粥は米粒がとろとろに煮込まれ、食材の旨味がじんわり染みわたる味わいが特徴。看板メニューのピータンと豚肉のお粥は特に人気で、ほかにも海鮮粥や鶏肉粥、貝柱粥など種類が豊富です。
お粥のお供として中華揚げパンの油条(ヨウティアオ)がセットで提供されることも多く、粥の優しい味にほどよい食感のアクセントを添えています。
粥以外にも自家製シューマイや焼きそば、モツ料理などの広東料理が揃い、昼飲みで利用する地元の常連も少なくありません。
- 安記
- 中華料理
- 神奈川県横浜市中区山下町147
- 月・火・木・金10:00 – 14:0017:00 – 20:30土・日・祝日10:00 – 15:3016:30 – 20:30
- 水曜日
- 2000円〜2999円