外観
お店は沼田市街から月夜野方面に向かった薄根川の近くにあります。
沼田市街から来る場合には、峠のような場所を下りきり、石の橋を渡ってすぐの砂利道を曲がります。
石の橋近くまで来ると、のぼりがあるので、すぐに分かるかと思います。
道からお店までの道沿いには養魚場があります。
田んぼと山の風景に溶け込む感じに、風情を感じざるをおえません。
お店の入口の水槽には、たくさんの鮎がいます。
お店の方に聞くと、時期によってこちらの養魚場の鮎を料理につかっているそうです。
駐車場
駅からも遠く、郊外にあるお店なので、駐車場があります。
店舗前が大きく開けているので、車を駐車することができます。
整備などはとくにされていませんが、20台くらいは置くことができそうです。
店内
店内は大きく分けて、店内のテーブル席とテラスのような座敷席に分かれています。
テーブル席は20席ほどで、クーラーが効いています。
サイン色紙などが飾られているので、TVなどが来たこともあるようです。
座敷席はゴザが敷いてあり、非常に風情があるような空間にテーブルが並べられています。
屋根から水が滴り落ちているので聞いてみると、涼を取るために屋根に水を流しているそうです。
扇風機と蚊取り線香が炊かれていているので、夏気分を味わうことができます。
メニュー
鮎料理の専門店というだけあり、さまざまな料理があります。
単品の料理の中には定食のようになっているものもあるので、ランチで使うこともできます。
いくつかコース料理もあるので、思う存分に鮎料理を楽しむこともできます。
塩焼
鮎の塩焼で、注文を受けてから焼かれていました。
鮎自体がもともとキレイな色をしているので、焼かれた姿もキレイです。
臭みなど皆無で、身の解れも非常に良いです。
鮎は骨が細く、しっかりと焼かれているので、骨まで食べることができました。
鮎押寿司
活鮎を酢で締めた押寿司だそうで、見た目にも非常にキレイです。
押寿司には、鮎こく(鮎の味噌汁)と、お新香が付いてきます。
お新香は胡瓜と筍です。
胡瓜は浅漬けのようで、胡瓜そのものの味がしっかりと感じられ、夏の雰囲気があります。
赤いのは生姜だと思ったら筍で、酸味強めに漬け込まれていましたが、初めて見ました。
鮎こくという鮎の味噌汁で、「こく」とは「濃漿(こくしょう)」という、味噌を使った汁物のことだそうで、鯉こくなどが有名です。
中には輪切りになった鮎が入っていて、風味がつけられていました。
鮎の身はホロホロの食感で、もちろん食べることができ、たまたまお腹には卵が入っていました。
活鮎が酢飯と昆布で締められていて、見た目的にも非常にキレイです。
表面の薄く切られた昆布の香りが良く、酢飯との相性も良かったです。
鮎も酢で締められているとはいえ、生に近いような食感で非常に美味しかったです。
釜飯
鮎の釜飯で、押寿司と同じように、鮎こくとお新香が付いてきます。
釜飯はおおよそ、お茶碗2杯分ほどで、1人だとお腹いっぱい、2人でそこそこくらいのボリューム感です。
釜飯を開けると、丸々1匹の鮎がご飯といっしょに炊かれています。
鮎のかなりキレイな様相に、思わず生なのではないのかと勘違いしそうになりました。
料理を運んで来られた店員さんが、鮎の骨やヒレなどが、食べる際に邪魔になるとのことで取り除いてくれました。
焼いた時はパリパリと食べられても、炊いた時にはどうしても骨が残ってしまうそうです。
解した鮎とご飯を混ぜると鮎の釜飯の完成です。
肝なども食べることができ、甘めに味付けられたご飯の香ばしさと、鮎の味が美味しいです。
お土産
お会計のレジの近くにお土産が売られていました。
鮎の一夜干しや甘露煮などで、家に持ち帰って食べるたりして、お土産にもちょうど良い感じです。
あとがき
用事があり沼田近郊に行った際に、ランチとしてお邪魔しました。こちらのお店は毎年6月下旬から9月下旬頃までの季節限定店舗だそうで、ちょうどお店を開いた直後でタイミングがあったのでお邪魔してみました。
夏時期のみということもあり、今まで何度か食べたいと思いながらも、食べる機会が無かったので、本格的な鮎料理は初めてでした。
ゴザの敷かれた座敷席に、涼をもたらす水が滴り、昼間だというのにテーブル席にはホタルが飛んでくるというサプライズまであり、夏先取り感を非常に感じさせてくれました。
料理も注文を受けるたびに丁寧に調理されていたり、鮎料理専門店ならではの料理の多さで、風情と旬を存分に感じることができ満足度はかなり高かったです。