飯能河原
飯能駅から徒歩15分ほどにある人気の観光地で、気軽に水遊びなどができます。
BBQスポットなどもあり、夏のお盆や週末には大勢のお客さんで賑わいを見せています。
外観
飯能市街から名栗方面に向かう途中、BBQや川遊びなどが楽しめる飯能河原のすぐ横にあります。
最寄り駅は西武池袋線飯能駅もしくは、JR八高線の東飯能駅から徒歩15分ほどかバスになります。
店名の櫟(くぬぎ)は、周囲を櫟や楢の木々に囲まれた環境に由来するからだそうです。
入口のすぐ横にはガラス越しに麺打ち場があり、自家製の手打ち蕎麦がここで打たれています。
キレイに整理された道具などを見るだけで、否応無しに期待が高まってしまいます。
駐車場
飯能河原へ抜ける住宅街の先に、専用の駐車場があります。
他店舗との共有駐車場なので、店名が書かれた看板のある6台ほどが駐車場所になります。
駐車場は高台のような所にあり、店舗までは階段を下って行きます。
店内
どこか懐かしい印象を受ける店内は、静かで落ち着いた雰囲気です。
椅子やテーブルには、名栗周辺で生産される西川材の檜や杉がつかわれ、温かみを感じることができます。
靴を脱いで上がる座敷からは、横を流れる川の様子を見渡すことができます。
席はおおよそ、テーブル20席、小上がりの座敷席12席で、全30席前後になります。
メニュー
提供されている料理は、そば(二八)と、うどんのみで、それぞれかけとせいろがあります。
一品料理はそばがきのみ。他はドリンク類となっています。
以前はコース料理なども扱っていたそうですが、現在は料理を絞っての営業とのことです。
1日10食限定ですが十割そばがありました。
十割そばも二八そばと同じで、せいろ、海苔、天ぷらの3種類がありました。
そばがき
そばがきには、鰹節と刻んだ白髪葱が添えられ、専用の汁が付いてきます。
2人で食べても十分なくらいのボリュームがあり、満足度高めな一品です。
削りたての香ばしい鰹節と葱を添え、汁に付けて食べます。
汁は醤油がキリッと効いて辛さがある反面、蕎麦の甘さを引き立ててくれます。
せいろそば
十割のせいろそばをお願いしました。
櫟庵さんで提供される料理には、飯能焼の器がつかわれています。
薬味は白髪葱、本わさび、大根おろしです。
蕎麦汁は、インパクトがある強く辛さがある醤油がつかわれていますが、蕎麦の甘さを引き出すよう、キッチリとバランス感があります。
蕎麦には国内産の玄蕎麦がつかわれ、北海道8:茨城2の割合で打たれています。
見た目は白く、表面には星を見ることができないので、更科粉だけがつかわれているようです。
麺は細く切られ、食感は十割独特のボッソリとした舌触りですが、決して悪いという印象は無く、噛むたびに甘さと旨みが伝わってきます。
食後に蕎麦湯をいただきましたが、香りも蕎麦汁との相性も非常に良く美味しいです。
天せいろそば
せいろそばに天ぷらが付いたセットメニューになります。
蕎麦、天ぷらともにボリュームがあり、満足度が高い一品です。
天ぷらには、海老、茄子、かき揚げなどがあります。
衣もそれほど厚くなく、火の入りも良く、胡麻油で揚げられているので、風味を楽しむことができます。
蕎麦は二八のせいろそばにしました。
十割に比べると、滑るような歯ごたえや、ツルツルとした喉越しを強く感じることができます。
あとがき
店舗自体の開店は1978年と50年近い歴史がありましたが、2017年に一度は閉店。2020年に飯能出身で脱サラした現店主とともに再出発されました。
こちらの店舗では、奥多摩にある蕎麦の名店「丹三郎」さんの店主が、蕎麦の修行をされていたそうです。
料理には仕事としての丁寧さと、店主の熱意を感じることができました。扱われている料理の数が多くないのは、決して「やる気」が無いからではなく、誠実な店主が丁寧に仕事をできる範囲なのだろう。
料理を食べて美味しいことを実感すると、ついつい他の料理も食べてみたいという欲求が出てしまうくらい、納得ができる美味しさでした。