外観
JR東京駅の八重洲中央口から出て徒歩5分ほどのビルの合間にお店はあります。
周囲には焼鳥屋さんが軒を連ねるなど、京橋独特の雰囲気を味わえます。
店内含め、さまざまな場所には、漢字の「鳥」をモチーフにした屋号があしらわれています。
店内
建物は4階建てで、1階は日本橋高島屋店で提供される料理を焼いていて、満席時には10席ほどの待ち席が用意されます。
焼鳥、鰻など炭火で焼かれている料理は、火力もそうですが煙で燻すことで、風味を纏わせている様子を目の前で見ることができます。
2、3階が食事席で料理の内容や混雑具合などで、案内される階が変わります。
階移動は、店内に設置されたエレベーターでおこないます。
1人客はカウンター、複数客は周囲を取り囲むような座敷席へと案内されます。
席は全部で80席と、けっこうな人数が入ることができます。
メニュー
ランチタイムにお邪魔したので、ランチメニューになります。
焼鳥丼と焼鳥定食の2種類で、提供される焼鳥の数で価格が変わってきます。
裏面には、写真つきのメニューがあります。
焼鳥9本のランチコースなども提供されていました。
焼鳥丼5本
ランチタイムは3本、4本、5本の3種類があり、鶏のスープが付いてきます。
5本丼を注文しましたが、けっこう食べごたえがあり、ボリュームの満足度もありました。
ご飯は比較的少なめなので、サービスで大盛にすることもできます。
焼鳥は、ささみ、もも肉、団子、皮身、レバーの5本です。
定食と違い1本1本提供されずに、全種類がご飯の上にのせてあります。
タレもスッキリと感じられる醤油ダレで、ご飯との相性も抜群です。
焼鳥定食
丼と悩んだん末に、食べたい焼鳥があったので、定食の6本をお願いしました。
定食には鶏スープ、ご飯、お新香が付いてきます。
串付きの焼鳥なので、専用の焼鳥フォークが付いてきますが、お店のオリジナル商品だそうです。
味気ないグラスが気になりますが、スープはスッキリしていて、染みる感じが美味しいです。
ご飯はお茶碗に少なめに盛られていますが、定食はお代わり出来るとのことです。
個人的には、好きな硬さで、丁度良い感じに炊かれています。
焼鳥は、砂肝、団子、皮身、ささみ、もも肉、葱巻の6種類です。
皮が食べたかったので、6種類にしたのですが、常連さんは「あれはこれに」と、焼鳥の変更ができるようです。(以前の口コミには無料とありましたが、現在は不明です。)
焼鳥は肉身が大きく、どの種類も1本のボリュームを感じます。
砂肝 噛み締めた瞬間にプチっと感というか、肉の張りが違うのを実感できます。
団子 一般的に言う「つくね」ですが、食べた感じはパッサリとした感じ。「?」と思っていたら、繋ぎを一切使っていないそうで、まさに「技術」という一品です。
皮身 脂がしっかりと閉じ込められていて、炭火焼きの風味と脂の甘さが非常に美味しいです。
ささみ 絶妙な火入れで、ささみとは思えない脂身にも似たような、美味しさも感じます。
もも肉 焼鳥の醍醐味はやはり、もも肉だと感じさせてくれるジューシーな一品で、大きめに切られ食べごたえ感も美味しいです。
葱巻 もも肉と構成はほぼ変わりませんが、醤油を感じさせるタレの絶妙さが美味しかったです。
あとがき
伊勢廣京橋本店さんは、創業大正十年(1921年)で、百年以上の歴史を持つ老舗焼鳥店です。現在は三代目主人が店を切り盛りし、創業者の祖父が、鶏肉の小売店としてスタートさせたそうです。
焼鳥は火力の強い姥目樫(ウバメガシ)備長炭で焼かれていて、煙を十分に纏わせていて風味も良いですし、焼き目も実に見事です。タレも甘すぎず、辛すぎない絶妙さを持ちつつ、奥に醤油を感じる和の味です。
場所柄、ビールを片手にという感じではないものの、上品なコースの焼鳥をしっとり食べるのも良いものです。