サントリー 白州蒸溜所
※白州蒸溜所の利用には前日までの予約が必要です。レストラン、博物館など各施設の利用のみでも前日までの予約が必要です。
白州蒸溜所は山梨県北杜市にあり、サントリーウイスキー誕生50周年を記念して、山崎蒸溜所に次ぐ同社二つ目の蒸溜所として1973年に設立されました。
敷地面積約82万㎡の広大な敷地内には、「サントリー天然水 南アルプス」のボトリング工場が併設されています。
バード・サンクチュアリ
駐車場から施設のある場所に行くまでの途中には、バード・サンクチュアリがあります。
バード・サンクチュアリには、年間約50種類の野鳥が訪れるそうです。
ホワイトテラス
場内にはレストラン「ホワイトテラス」があります。
メニューは、ウイスキーと相性の良い料理やおつまみが楽しめ、地元・山梨の食材「甲斐サーモン」や「富士桜ポーク」などを活かした季節料理も魅力です。
イン・ザ・バレル
ショップ「イン・ザ・バレル」は、見学までの待ち時間やお土産を買うには都合が良い場所です。
熟成の際に使用した樽材のリサイクル品など、ここでしか買えないアイテムもあります。
他にも知多や山崎といったウィスキーはもちろんのこと、ウィスキーに合うおつまみやグラスなど、ウィスキー好きにはたまらない場所です。
ウィスキー博物館
白州蒸溜所で一番目立つ建物が「ウィスキー博物館」です。
1階ではシングルモルトウイスキー「白州」誕生の歴史や、蒸溜所のつくりのこだわり、豊かな水と広大な森を守るサントリーの環境活動などを分かりやすく紹介しています。
2階から3階にかけては、醸造や蒸溜の神秘をはじめ、世界のウイスキー文化についての展示が楽しめます。
最上階の展望台からは、八ヶ岳や南アルプス、白州蒸溜所の広大な森を見ることができます。
見学ツアー
白州蒸溜所には現在3つのツアーがあります。
1、白州蒸溜所ツアー(有料)
2、場内見学(無料・製造工程見学無し)
3、南アルプスの天然水ガイドツアー(無料)
以前はどのツアーも無料だったのですが、現在は試飲ができるツアーは有料になっています。
季節限定で「白州森香るハイボール体験(有料・製造工程見学なし)」も実施しているようです。
有料(1000円)ツアーの様子をレビューします。
ツアーの内容は製造工程に沿って、
原料 → 仕込み → 発酵 → 蒸留 → テイスティング
という流れになっています。
原料
ウィスキーの原料である大麦や、乾燥の際に使用する、ピート(植物が堆積してできた泥炭です)によって香る「スモーキーフレーバー」の風味を体感できます。
仕込み
仕込槽の中で白州の「名水」と、先ほどの「麦芽」を混ぜ合わせ、「麦汁(ばくじゅう)」をつくる工程です。
発酵
仕込みで造られた「麦汁」をお酒に変えるのが発酵の工程です。
通常はステンレスの桶でおこなうそうですが、白州では木桶を使用して、森の乳酸菌が木桶に棲みつき、乳酸菌の働きによって成分豊かな原酒をつくりだすことができるそうです。
蒸留
発酵を終えた麦汁はアルコール度数約7%、乳白色の「もろみ」に変わります。
もろみをポットスチルと呼ばれる銅製の釜で蒸溜します。
ポットスチルの流線型の美しさには、ついつい写真を撮りたくなります。
貯蔵
最後は貯蔵の工程になります。
大きな倉庫のような建物内には無数の樽が並んでいます。
貯蔵庫の中に入ると、ウィスキーの芳醇な香りに酔っ払いそうになります。
貯蔵されている樽は、古いものから新しいものまであり、古いものでは数十年を越えているそうです。
試飲
有料ツアーの最大の楽しみは、「白州」や希少なモルトウイスキー原酒(非売品)のテイスティングが楽しめます。
試飲会では、ウィスキーの味を決定する職人であるブレンダーのことも学ぶことができます。
画像は味(味覚)のチャート表です。
左から「ホワイトーク樽原酒」、「ライトリーピーテッド原酒」、「白州」、「白州(ハイボール用)」の4種類です。
試飲の最後は、白州をハイボールにして飲みます。
ちゃんとしたハイボールの作り方を教えてくれるので、これはこれで良い知識になります。
残念ながらワタシは運転手のため、飲むことができませんが、サントリーの「なっちゃん」や「南アルプス天然水」を頂くことができます。
試飲会にはおつまみも付いてきます。
おつまみのピーナッツなどが非常に美味しいのです。
おつまみは施設内ショップ「イン・ザ・バレル」で購入することができますので、お土産などにはもってこいです。
あとがき
旅行の帰路の途中で、夕食までの時間調整を兼ねて訪問致しました。白州蒸溜所には今回で3度目の訪問になります。
有料ツアーは以前は無料で見学することができましたが、試飲にはそれほど時間が割かれず形式的な感じでしたが、今回の有料ツアーでは90分ほどの時間を余すこと無く、ウィスキーの知識を存分に学べる場となり、1000円という価格とは言え以前より充実した時間に感じました。
ウィスキーが好きでない方や興味が無い方にとっては「何が面白いの?」と思われそうですが、白州という場所やサントリーのこだわり、八ヶ岳の麓の森や自然を感じるだけでも、十分な観光スポットになりますので、行ったことが無い方にはオススメします。
「また!来ます!!」