外観
東京メトロ日比谷線の三ノ輪駅もしくは、JR常磐線の南千住駅から徒歩10分ほどの場所にあります。
現在の建物は、関東大震災により全壊したことで、1927年に建て替えられたものだそうで、第二次世界大戦の際に東京大空襲で焼け残った木造建築物は珍しいため、国の登録有形文化財に認定されています。
随所に写真映えするような作りがあり、お店の歴史を感じさせてくれます。
近くまで来ると天ぷらで使う胡麻油の香ばしさに食欲がそそられます。
駐車場
お店には専用駐車場はありませんが、周辺には住宅や会社が多く、コインパーキングが点在しています。
近くの駐車場を探すなら価格比較ができ、駐車場所があらかじめ分かる タイムズパーキングの駐車場予約がオススメです。
入店方法
大変な人気店なので入店方法を書いておきます。
開店前は、入口から横まで1列に並びます。(待機用の椅子が10個ほど置かれています)
外で待っているとパンフレットが渡されるので、注文を決めておきます。
入店前に人数と注文を聞かれます。
店員さんの案内で入店します。
店内
狭まい印象の店内で、ひしめき合って食べる感じで、暗めの照明がまた雰囲気があります。
席は小上がり6席、2人掛けテーブル3組と4人掛けの長テーブルなどで全28席です。
店内には歴史を感じさせてくれる品々が飾られ、料理を待っている間も飽きることはありません。
メニュー
人気メニューの天丼は全部で4種類。ご飯にのせない御飯としても食べることができます。
サイドメニューはドリンクと味噌などの椀物くらいです。
なめこ椀
大きめの椀に、たっぷりと注がれているので、飲みごたえがありました。
味は赤味噌ではなく出汁感を強く感じる味わいで、非常に美味しいです。
天丼(ロ)
かなりボリューム感がありますが、(ロ)は穴子が入っているので、さらにボリューム感が増しています。
天丼を頼まれる場合、(イ)は、穴子が入っていないので、是非とも(ロ)以上をオススメします。
天丼に付いてきたお新香です。
浅漬けのようでサッパリとした味ですが、胡瓜も大根もしんなりとしていて非常に美味しいです。
具材は穴子(一本)、イカのかき揚げ、海老、獅子唐、茄子、南瓜です。
見た目のボリュームはありますが、あっさりとしているので、年配の方でもあっという間に食べ切っている様子でした。
かなり厚めの衣を想像していたのですが、食べるとそんなことは全くありません。
衣を感じさせない口溶けの良さ、素材の味がストレートに感じられるような火の通り加減も絶妙です。
穴子やイカは朝捌いているそうで、鮮度の良さからくる歯ごたえも、十分に感じることができます。
あとがき
土手の伊勢屋さんの創業は1889年(明治22年)。当初の屋号は「伊勢屋」だったのですが、当時は隅田川の支流が近くに流れていたため「土手の伊勢屋」と呼ばれるようになりました。
創業当時は吉原への出前やそこで働く人などが頻繁に利用し、24時間体制でお店を切り盛りされていました。
味、接客や外観、店内など、江戸前の天ぷらを語る上で外すことのできない名店であることは間違いありません。
天ぷらは衣を感じないくらいほどの口溶け、絶妙な素材への火の通し加減、タレ、ご飯、どれをとっても美味しい天丼でした。