外観
富山市街から少し山寄りの方面に向かった幹線道路沿いにあります。
昭和感がある外観は、町のお寿司屋さんという感じです。
最寄り駅は、富山地方鉄道富山市内線(路面電車)小泉町電停から徒歩約15分となっています。
駐車場
駐車場は店舗前に4台、道路を挟んだ向かいの「とりさき眼科」さんの裏に8台置くことができます。
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店内
店内は和な感じで小ぢんまりした印象です。
まず目に入ってくるのが大きなカウンター席が広がり、お寿司屋さんの雰囲気を感じさせてくれます。
席はカウンター10席、座敷席8席の全18席となっています。
入店方法
鮨し人さんはかなり人気のお店なので、入店方法を書いておきます。
1)ランチは第1部12:00~、第2部13:15~の2部制となっています。
2)人気店なので、当日予約無しは難しいので、必ず事前の予約が必要になります。
3)ディナーは18:00~21:30となっています。
4)店主は全国を飛び回るような方なので、電話で営業の確認もするのをオススメします。
ランチコース(11月)
ランチは8000円のおまかせ握りと料理1コースのみとなっています。
※コース料理なので、全体の構成を含め、提供された順番でご紹介しています。
梅の茶碗蒸し
富山県産の梅を使った茶碗蒸しです。
梅の上品な酸味と、甘さを感じる茶碗蒸しの食感は非常になめらかなです。
甘海老・白海老
富山県産の甘海老と白海老の握りです。
甘海老は甘さよりもコリコリに近いような食感が美味しく、白海老はとろけるような甘さが非常に特徴的です。
甘さや食感の違いを比較できるので、非常に面白いです。
香箱蟹・ウニ・イクラの小丼
旬の香箱蟹、ウニ、イクラと味にインパクトある3品が見事に共演しています。
甘み、旨味、塩っ気と、絶妙なバランス感がしっかりとあり、下品に感じないのがすごいです。
ふくらぎ
ふくらぎはブリの幼魚で、富山湾周辺で寿司ネタになっている魚です。
ブリよりも脂のノリは少ないですが、光り物独特の旨味があります。
アオリイカ
アオリイカの表面は丁寧に包丁が入れられています。
熟成が進んでいるようで、口に入れた瞬間にトロけるような、シャリとの一体感が非常に美味しいです。
アオリイカの焼物、胡瓜の酢の物
寿司で食べたアオリイカを冷凍させ、細胞を壊したものを炭火で焼いたそうです。
香り高い山椒がかけられていて、柔らかな歯ごたえが美味しいです。
胡瓜の酢の物も非常に、美味しさを実感できます。
紅ズワイガニ
非常に瑞々しさがある紅ズワイガニが丁寧に握られています。
新鮮で甘みのあり、繊維の一本まで感じられるような食感が美味しいです。
鰤と白子の酢の物
鰤と白子に刻み玉葱をのせ、ポン酢をかけたものです。
鰤は湯通しされていて、刺身よりも身も味も締まった感じです。
白子はしっかりとした食感はあるものの、口に入れた途端に溶けはじめ、上品な甘さが広がります。
鯛の昆布締め
描かれたような見た目の美しさを非常に感じます。
身が引き締まりつつも、鯛の上品な味に緊張感がある旨味を感じます。
鱒の押寿司
一年間の熟成期間をおいて、店主自ら、お酢を奈良まで作りにいったというこだわりの一品です。
鱒の身の解ける感じ、お米の美味しさ、酢の塩梅など、こだわりだけでなく、計算された熟成期間を感じさせてくれます。
焼ノドグロ
ノドグロを炭火で焼いたネギマのような一品です。
表面はパリッと焼かれ、口に入れると上質な脂が広がりまるで綿菓子で、ノドグロの旨味を存分に感じられます。
鮪
鮪は大間産の赤身です。
鮪独特の美味しさがダイレクトに伝わるような、シャリ、醤油と完成度の高い一品です。
かぶす汁
「かぶす」は、もともと氷見の漁師の言葉で「分け前」という意味で、漁師たちが漁の合間や漁のあとに作った味噌汁だそうです。
当日提供された魚の骨や皮などだけを煮込み出汁をとり、海老で味を味を整えたそうです。
ギュッと濃縮されたような旨味そのものが美味しいです。
穴子
煮穴子は握りになっているのが、不思議なくらいに、ほぼ液体のような柔らかさです。
タレの甘みとシャリの酸味、穴子の香りが、絶妙なバランスで作り上げられています。
最中
お米で作られた本物の最中は、パリッとした食感はもちろん、お米の旨さと香ばしさが美味しいです。
中身は塩のジェラートは甘すぎない上品な味です。
あとがき
店主の木村泉美さんが、マエストロのようにカウンターの中心に立ち、軽快で料理哲学や料理業界の裏話までを隠すことなく話され、オンステージといった感じでコースは進んでいきます。
シャリは赤酢をつかっているので、これだけのボリュームを食べても爽やかさしか残りませんし、醤油の使い分け、コースの構成など、どれをとっても「さすが」と納得感がありますし、料理もどれをとっても店主のこだわりを感じさせてくれました。
食材を無駄にしない。現地に自ら足を運ぶ。納得行くまで作り込む。地産地消やSDGsなどなど、店主のひたむきで、絶えることない料理への姿勢そのものにも魅力を感じさせてくれ、きっと次回お伺いするとまた進化したものを見られる期待感がありました。