東京の蕎麦
こんにちは。年間200食ほどを食べ歩く、グルメブロガーのうまいもの大好きです。
今日ご紹介するのは、東京で食べられるオススメのお蕎麦屋さん12選です。
東京(江戸)に蕎麦の文化が伝わってから、江戸蕎麦の代名詞として、味と伝統を守り続けている、御三家と呼ばれる屋号を持つお店を中心にご紹介いたします。
江戸蕎麦 御三家
江戸(東京)の蕎麦屋さんの中でも、「砂場(すなば)」、「藪(やぶ)」、「更科(さらしな)」の3つの屋号は、「御三家」や「江戸蕎麦御三家」、「三大暖簾」などと言われています。
3つの屋号は、特別な存在として長い歴史を持ち、蕎麦好きはもちろんのこと江戸の庶民の味として愛され続けています。
砂場
砂場総本家(南千住砂場)
都電荒川線の三ノ輪橋駅もしくは東京メトロ日比谷線の三ノ輪駅にほど近い、商店街にあるのが「砂場総本家」さんです。
建物は1954年の木造建築で荒川区の文化財指定を受けているそうです。
大坂発祥の「砂場」屋号において、東京における最も古い「砂場」とされています。
もともと「糀町七丁目砂場藤吉」という屋号で営業されており、「本石町砂場(現・室町砂場)」と「琴平砂場(現・虎ノ門大坂屋砂場)」と、2軒の名店を輩出しています。
店内では、歴史を感じさせる品々が飾られているので、料理とともに楽しむことができます。
室町砂場
JR神田駅からほど近いビジネス街にあるのが「室町砂場」さんです。
ビジネス街ということもあり、ランチタイムはもとより、夕方から年配の方がお酒を飲まれていたりと、雰囲気があります。
蕎麦屋の定番メニューの「天ざる」や「天もり」は、1955年に室町砂場で開発されたものとされている由緒あるお店です。
こちらのお蕎麦は、「ざる」と「もり」が、通常のお蕎麦屋さんでの、海苔のある無しではなく、更科粉をつかっているかどうか、というのも非常に特徴的です。
赤坂砂場
東京メトロ千代田線の赤坂駅から徒歩5分ほどの路地裏にあるのが「赤坂砂場」さんです。
室町砂場さんの支店となる店舗ですが、こちらは赤坂という場所柄、本店とはまた違った雰囲気が良かったです。
本店ほどではないのですが、こちらの店舗も料理の種類が非常に多く、蕎麦前を含め、満足度は高めです。
大坂屋虎ノ門砂場
東京メトロ銀座線の虎ノ門駅が一番近く、JR新橋駅からでも徒歩10分ほどのビジネス街にあるのが、「大坂屋虎ノ門砂場」さんです。
創業1872年と150年近く続く老舗のお蕎麦屋さんで、室町砂場さんとともに、千住砂場さんから独立したお店になります。
建物は関東大震災直前に建てられた木造一部3階建だそうで、訪問時は仮店舗で営業されていましたが、現在は工事完了に伴い、そのままの店舗建物で営業しています。
蕎麦はけっこうボリューム感があり、ほど良い感じでお腹を満たしてくれます。
コシが芯に近い部分から若干強めで、香りは更科に近いような上品な味です。
藪
かんだやぶそば
JR神田駅、あるいはJR秋葉原より徒歩5分の神田淡路町界隈にあるのが、「かんだやぶそば」さんです。
非常に人気があり、いつも行列をしているので、店舗近くまで来ると、すぐに見つけることができます。
蕎麦は見た目が緑色をしてるのが、非常に特徴的です。
蕎麦の味が落ちる夏の時期に、見た目だけでも客に清涼感を楽しんでもらおうと、蕎麦の若芽を練り込んだのが始まりで、現在は若芽の代わりにクロレラを練り込んでいる。
そばつゆも辛口に濃いめで、江戸蕎麦を代表する味として、多くのファンを魅了しています。
並木藪蕎麦
浅草の観光名所「雷門」から、駒形方面に歩いたところにあるのが「並木藪蕎麦」さんです。
元は「団子坂藪蕎麦」の支店の蕎麦屋だったが初代・堀田七兵衛が譲り受けたのが並木藪蕎麦です。
蕎麦汁の辛さは東京一とも言われ、多くの芸人や作家さんに愛される名店です。
並木藪蕎麦さんは、グルメ漫画の先駆けとなった「美味しんぼ」にも登場するほどの有名店で、江戸の蕎麦を語る上では外すことができないお店です。
東京一と言われる蕎麦汁の辛さは、蕎麦を蕎麦汁に浸すのではなく、少しだけ付け蕎麦の風味を楽しむのが、江戸っ子らしい風情にも感じます。
吾妻橋 やぶそば
並木藪蕎麦さんから、歩いて10分ほどの隅田川を挟んだ吾妻橋にあるのが、「吾妻橋 やぶそば」さんです。
並木藪蕎麦さんほどの知名度はありませんが、大変人気があるお店です。
甘めの蕎麦汁に付けて食べる蕎麦は、非常に食べやすい印象です。
蕎麦だけでなく、一品料理も充実しているのも特徴のお店です。
薮伊豆総本店
東京メトロの日本橋駅から徒歩5分ほどのビジネス街にあるのが、「薮伊豆総本店」さんです。
創業は1882年と、東京のお蕎麦屋さんの中でも古く、神田藪蕎麦の直系的な暖簾分けのお店に位置づけされるそうです。
ビジネス街の真ん中ということもあり、ランチタイムは周辺のサラリーマンで賑わっています。
藪系の蕎麦ということもあり、辛めの蕎麦汁に蕎麦をちょい付けして食べるのが江戸蕎麦の醍醐味です。
上野藪そば
上野駅から御徒町まで続くアメ横通りから一本外れた路地にあるのが、「上野藪そば」さんです。
かんだやぶそばから暖簾分けを受けたお店で、いつも店前に大行列がある、大変人気のあるお店です。
現在は四代目の主人が腕をふるい、伝統が受け継がれています。
江戸蕎麦でありながらも、非常に食べやすい庶民派の味が、人気の秘密かと。
神田まつや
JR神田駅東口から徒歩5分、もしくは東京メトロ丸の内線の淡路町駅、都営新宿線の小川町駅から徒歩1分ほどにあるのが、「神田まつや」さんです。
1925年に建てられた店舗は都選定歴史的建造物となっており、作家の池波正太郎が贔屓にしていたということもあって人気があります。
藪蕎麦の暖簾分けなどではありませんが、かんだやぶそばと神田まつやは創業時期や店舗も近いこともあります。
蕎麦は国産蕎麦粉をつかい、つなぎに小麦粉、玉子を使う、外2割、蕎麦十割という独特の割合で、江戸前の技法を用いて手打ちをしています。
更科
総本家更科堀井 本店
東京メトロ南北線もしくは都営大江戸線の麻布十番駅駅から徒歩5分ほどの麻布十番商店街にあるのが、「総本家更科堀井 本店」さんです。
周囲には更科の屋号を持つお店が、3軒もありますし、鯛焼きで有名な「浪花家総本店」からも近いです。
蕎麦というと、黒もしくは灰色というイメージですが、更科堀井さんの蕎麦は真っ白というよりも、透明に近いようなキレイな蕎麦です。
蕎麦粉の中心部の更科粉のみをつかい打たれた蕎麦は絶品そのもの。
蕎麦だけでなく、一品料理も味は一級品で、場所柄、芸能人でご贔屓にしている方も多いそうです。
布恒更科
京浜急行の大森海岸駅もしくはJR京浜東北線の大森駅から徒歩10分ほどのビジネス街にあるのが、「布恒更科」さんです。
創業は1963年と比較的新しいお店ですが、赤坂更科堀井さんの直系という伝統を受け継いでいるお店のひとつです。
非常に甘めで、芳醇な蕎麦汁が特徴的なお蕎麦です。
大森と比較的、海に近い場所にあることから、一品料理には海の幸をつかったものが多いのも、蕎麦前の楽しみです。
さいごに
最初は10軒ほどをご紹介しようと思っていたのですが、記事を書けば書くほど、こっちのお店もあっちのお店もなってしまい、ついにはPART2まで書くこととなりました。
PART1では、江戸蕎麦御三家と呼ばれる屋号のお店を中心に紹介させて頂きましたが、PART2では、さらに深掘りしたお店をご紹介できればと思います。