東京豚骨ラーメン

ご紹介するのは、東京で食べられる本場九州を彷彿とさせる豚骨ラーメン店さんです。
東京のとんこつラーメンは、90年代の「豚骨ブーム」から、独特の匂いなどもあり、出店の難しさやテナント条件の厳しさがあり、一時はかなり下火で、豚骨ラーメン店自体の数もかなり激減した印象でした。
しかし、近年では海外観光客を中心に、豚骨ラーメンを食べることが来日目的になるなど、ブーム再来の兆しとともに、都内各所で本格的な豚骨ラーメンを提供するお店が増えてきています。
九州発祥の豚骨ラーメンですが、ラーメン激戦区の東京で独自の進化を遂げたした、オススメの東京で食べることができる豚骨ラーメン店を紹介します。
中洲屋台長浜ラーメン初代 健太

「中洲屋台長浜ラーメン初代 健太」は、福岡・中洲の屋台で修業を積んだ店主・横尾健太さんが、2013年に東京・高円寺で創業した博多ラーメン専門店です。
当初は居酒屋スタイルで営業していましたが、2021年3月に現在の場所に移転し、ラーメン一本に絞った専門店として再スタートを切りました。

店内はカウンター7席のみの小さな空間で、屋台のような雰囲気を再現し、店主一人で切り盛りするスタイルが特徴です。
営業時間は12:00から15:00までの昼営業のみで、スープがなくなり次第終了となるため、訪問前には公式Twitterで営業情報を確認することをおすすめします。

店の最大の特徴は、「クサうま」と称される濃厚な豚骨スープです。背骨やゲンコツを炊き出したスープは、豚骨特有の香りが強く、店外まで漂うほどですが、その旨味とコクは多くのラーメンファンを魅了しています。
麺は福岡の老舗製麺所「青木食産」から取り寄せた極細ストレート麺を使用し、スープとの相性も抜群です。

メニューはシンプルに「ラーメン」一択で、価格は1,000円。この一杯を注文すると、替え玉が無制限で楽しめるという太っ腹なサービスも魅力の一つです。
2023年7月に同店の味を再現したカップラーメン「明星 ザ・バリカタ55 ラーメン健太 ねぎ豚骨」が発売され、店主が追求した「クサウマシャバ系豚骨」を再現しており、豚骨の旨味が凝縮された味わいです。
愚直

「愚直」は、2007年4月5日に東京・板橋区中板橋で創業した豚骨ラーメン専門店です。店名の「愚直」は、店主の座右の銘から名付けられたもので、ラーメン作りに対する真摯な姿勢を表しています。
店主の齋藤輝氏は、東京・堀切菖蒲園の有名店「らーめん弁慶」で修業を積み、独自の豚骨ラーメンを追求するために独立しました。

看板メニューの「とんこつラーメン」は、豚頭や豚足などを使用したスープが特徴で、クリーミーでコクがありながらもクセや臭みがなく、豚の旨味が凝縮されています。
麺は国産全粒粉を使用した自家製ストレート麺で、弾力と歯ごたえがあり、スープとの相性も抜群です。トッピングには、炙って香ばしいチャーシューと燻製調理されたチャーシューの2種類が使用されており、メンマ、ネギ、白髪ネギ、岩海苔が添えられています。

メニューはシンプルで、「とんこつラーメン」、「限定ラーメン」、「スペシャル」などがあり、この価格帯は都内のラーメン専門店としては非常にリーズナブルで、コストパフォーマンスの高さが魅力です。
店主はラーメン作りに集中するため、接客は最小限に抑えられていますが、その分、提供される一杯には真摯な姿勢とこだわりが感じられます。
「愚直」は、都内で本格的な豚骨ラーメンをリーズナブルに楽しめる貴重な一軒として、多くのラーメンファンから支持を集めています。
- 愚直
- ラーメン
- 東京都板橋区大谷口北町12-7 セブンマンション 1F
- 月12:00 – 14:30火・水・金・日12:00 – 14:3019:30 – 22:00土12:00 – 15:00
- 木曜日
- 〜999円
博多ラーメン和

赤坂にある「博多ラーメン 和(かず)」は、2014年3月にオープンした博多豚骨ラーメン専門店です。
創業は現店長・馬場圭佑さんの父親とその友人によるもので、「都心で本格的な博多ラーメンを提供したい」という思いから赤坂への出店が決まりました。友人は以前から博多豚骨ラーメン店を経営しており、そのノウハウを活かして本格的な味を追求しています。
創業当初は「安いから来ている」「マズい」といった声もありましたが、店主の馬場圭佑さんは独学で味の改良を重ね、創業10年目にして極上の一杯を提供するまでに至りました。

店内はカウンター12席のみのこぢんまりとした空間で、落ち着いた雰囲気。ランチタイムや仕事終わりの食事、飲み会の締めなど、さまざまなシーンで利用されています。
赤坂駅から徒歩2分の好立地ながら、路地裏にあるため隠れ家的な雰囲気も魅力です。

最大の特徴は、極めて濃厚な豚骨スープで、豚の頭からつま先までを自家炊きし、豚骨の旨味を限界まで引き出し、表面に脂泡(しほう)と呼ばれるきめ細かな泡が立つのが特徴的で、これは豚骨の脂と水分が強く撹拌されることで生まれるもので、見た目にもインパクトがあります。
味はマイルドで濃厚ながら、豚骨特有の臭みがなく、クリーミーで飲みやすい仕上がり。豚骨ラーメン好きはもちろん、初心者にもおすすめできる一杯です。

麺は博多の「トリオ製麺」から直送される極細ストレート麺で、茹で加減は「粉落とし」から「やわらかめ」まで6段階から選べ、替玉は1杯無料。
小麦の風味が強く、濃厚スープとの絡みも抜群です。トッピングにはチャーシュー、青ネギ、きくらげなどがあり、チャーシューは箸で崩れるほど柔らかく、肉の旨味がしっかり感じられます。卓上には生にんにくや辛子高菜、味付けもやしなどが用意され、味変も楽しめます。
開業当初は苦戦したものの、日々の味の改良と工夫で行列のできる人気店へと成長。現在は「濃厚民族」も唸る都内屈指の豚骨ラーメン店として、地元客やラーメンファンに愛されています。
- 博多ラーメン和
- ラーメン
- 東京都港区赤坂5-1-36 すずふりビル 1F
- 月・火・水・木・金11:00 – 15:00L.O. 14:4518:00 – 22:00L.O. 21:45土11:00 – 15:00L.O. 14:45
- 日・祝日
- 1000円〜1999円
なかご

赤坂見附駅・赤坂駅から徒歩3分ほど、白い暖簾と提灯が目を惹く和モダンな外観で、通りに溶け込む高級感を醸しています。
周囲は飲食店が多いエリアの「赤坂みすじ通り」の中心部にありながらも、外観は割烹のような上品さがあります。

13席ほどの小ぶりな空間にはカウンターと2人掛けテーブルがあり、黒を基調としたシックな内装は、女性や一人客にも入りやすいと好評です。
上品で落ち着いた雰囲気の中、丁寧な仕事ぶりと店主のこだわりが感じられるラーメン体験を楽しめます。

看板メニューの「純粋豚そば」は、醤油・塩(各850円)と数量限定の「のどぐろ出汁豚そば」があり、いずれも透明度の高い豚骨スープが特徴です。
スープには豚大腿骨や背ガラ、香味野菜を24時間以上炊き、煮干しやのどぐろ出汁、追い鰹を加えることで、クリアかつ奥深い味わいに仕上げられています。

麺は細ストレート(三河屋製麺製)、ツルッとした喉越しと小麦感がスープと調和し、替え玉用意されているほど人気です。
トッピングも美しく、炙りチャーシュー、紫玉ねぎ、白きくらげ、サツマイモ、銀杏、イクラなど多彩で見た目にも華やか。特にイクラの扱いが話題になるほどで、「いつどう食べるか悩む」とユーモアある感想もあります。
豚骨ラーメンの新たな可能性を追求したクリアな豚清湯スープと、和の技法や美意識が融合した一杯を提供する、赤坂見附の注目店です。
- なかご
- ラーメン
- 東京都港区赤坂3-16-3 伊勢幸ビル 1F
- 11:00 – 22:30 スープがなくなり次第閉店
- 年中無休(年末年始・お盆休業あり)
- 1000円〜1999円
博多長浜らーめん 田中商店

2000年に創業し、都内有数の博多ラーメンの店として知られています。
店内はフローリングやレンガの壁がシックで落ち着いた雰囲気で、広々としたカウンター席やテーブル席があります。

スープは豚の頭からつま先までを3日間煮込み、熟成したスープに新しいスープを継ぎ足す「呼び戻し製法」を採用し、深いコクとキレのある味わいが特徴です。
麺は福岡から直送される極細麺を使用し、4段階の固さから選ぶことができます。
本格的な博多長浜ラーメンを求める方にとって、田中商店は外せない一軒です。
- 博多長浜らーめん 田中商店
- ラーメン
- 東京都足立区一ツ家2-14-6
- 00:00 – 04:0018:00 – 00:00
- 食べログに掲載がありません。
- 1000円〜1999円
長浜屋台 やまちゃん 銀座店

1986年に福岡市中央魚市場近くの長浜で屋台として創業した老舗の豚骨ラーメン店です。
2002年に東京・銀座に進出し、現在は福岡に2店舗、東京に1店舗を展開しています。

店内は屋台の風情を残した懐かしい雰囲気で、深夜まで営業しているため、飲んだ後の締めや深夜に仕事を終える人々にも人気があります。
メニューの基本は「長浜ラーメン」で、ライトな豚骨スープに極細ストレート麺が特徴的で、本場の味を求める人々にとって、銀座で気軽に立ち寄れる一軒として親しまれています。
- 長浜屋台 やまちゃん 銀座店
- ラーメン
- 東京都中央区銀座3-11-10
- [月~土] 11:00~15:00(ランチタイム) 15:00〜翌4:00(L.O.翌3:45) [祝] 11:00~15:00(ランチタイム) 15:00〜23:00
- 日曜日
- 〜999円
九十九ラーメン 恵比寿本店

九十九ラーメン恵比寿本店は、1997年創業の老舗ラーメン店です。
恵比寿駅から徒歩6分、明治通り沿いの渋谷橋交差点近くにあり、派手なネオンサインが目印です。
店内はオフホワイトの壁と木を基調にしたナチュラルで開放的な雰囲気で、テラス席もあり、広々とした空間が特徴です。

最大の特徴は、独自開発した「あっさりした東京とんこつスープ」と、看板メニューである「元祖○究チーズラーメン」です。
これは濃厚ながら後味のすっきりした味噌とんこつスープに、十勝・花畑牧場のゴールデンゴーダチーズを山盛りトッピングした一杯で、チーズのコクとスープの旨味が絶妙にマッチします。
オリジナルのもちもち中太麺がスープによく絡み、チーズが溶けていく過程も楽しめます。チーズラーメンは特許も取得しており、他にはない唯一無二の味わいです。
- 九十九ラーメン 恵比寿本店
- ラーメン
- 東京都渋谷区広尾1-1-36 本国ビル 1F
- 11:00 – 03:00L.O. 02:30
- 年中無休(年末年始も休まず営業)
- 1000円〜1999円
博多麺房 赤のれん 西麻布本店・丸ビル店

1978年に西麻布で創業した博多ラーメンの老舗で、初代店主は、1946年創業の博多「赤のれん」で修行を積み、その味を東京に伝えました。
深夜まで営業しているため、遅い時間でも本格的な博多ラーメンを楽しめ、場所柄、業界人のファンも多いです。

ラーメンはコクのあるまろやかな豚骨スープと、極細の平打ち麺が特徴で、スープとの相性が良いです。
水餃子も名物として知られ、お酒を飲んだ後の締めや、飲みながらのラーメンとしても楽しまれています。
- 博多麺房 赤のれん 丸ビル店
- ラーメン
- 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング 6F
- 月~土 11:00~23:00(LO22:30) 日 11:00~22:00(LO21:30)
- 無休
- 1000円〜1999円
九州じゃんがららあめん 銀座店

1984年に創業したラーメン店で、東京における豚骨ラーメンの先駆けとして知られ、銀座6丁目、Ginza Sixの裏手に位置し、東銀座駅から徒歩圏内です。
外観・内装ともに派手な装飾で、外国人観光客にも人気が高く、行列ができるほど、人気・知名度があります。

看板メニューの「九州じゃんがら」は、あっさりとした豚骨スープに細麺を合わせています。
チャーシューやキクラゲ、ネギだけでなく、明太子や角煮など多彩なトッピングも楽しむことができます。
博多ラーメン しばらく 日本橋店

博多ラーメンしばらく日本橋店は、福岡の老舗「しばらく」の味を東京で楽しめる名店です。本店は1953年(昭和28年)創業で、屋台から始まり、福岡で60年以上愛され続けてきました。
日本橋店は2002年に東京・日本橋蛎殻町にオープンし、「関東在住の福岡出身の方々にも、子供の頃から慣れ親しんだ博多ラーメンを食べてもらいたい」という思いから、本店の味を忠実に再現しています
店内は1階と2階に分かれ、合計32席。1階は照明を落とした落ち着いた雰囲気で、2階はカジュアルなテイスト。カウンター席もあり、一人でもグループでも利用しやすい空間です。

最大の特徴は、豚骨と水だけで36時間じっくり炊き上げる、無添加・純粋な白濁スープです。このスープはコクがありながらも雑味がなく、さっぱりとした後味で、年齢を問わず食べやすいと評判です。
豚骨ラーメン特有の重さや臭みが控えめで、隠し味に醤油を感じる上品な味わいが特徴的で、麺は博多らしいストレート細麺で、もちっとした食感がスープとよく絡みます。
具材はチャーシュー、ネギ、きくらげなどが定番で、きくらげは昭和30年代に海苔の代用品として考案された歴史があります。
- 博多ラーメンしばらく日本橋店
- ラーメン、餃子
- 東京都中央区日本橋蛎殻町2-14-4
- 月・火・水・木・金11:00 – 22:30土・日・祝日11:00 – 19:30
- 食べログに記載なし
- 1000円〜1999円
九州とんこつらーめん ひらさわ

水道橋駅から徒歩約3分の場所にあるラーメン店です。
神奈川に数店舗展開する「たまがった」出身の方が、独立・開業したお店です。

濃厚でマイルドな豚骨スープと低加水の細麺の組み合わせで、本格的な九州とんこつラーメンを提供している点です。
替え玉1玉とライスが無料で提供されるサービスは、食欲旺盛な方には嬉しいポイントです。
博多長浜らーめん ぼたん 大塚本店

2004年に開店し、店主は「博多長浜らーめん 田中商店」での経験を持ち、本格的な博多長浜ラーメンを提供しています。
JR大塚駅南口から徒歩約2分の場所にあり、アクセスも良好です。

濃厚な豚骨スープに極細ストレート麺が特徴で、トッピングにはチャーシュー、キクラゲ、ネギが乗せられています。
卓上には紅生姜や辛子高菜などの調味料が用意されており、自分好みに味を調整できます。
博多ラーメン でぶちゃん 高田馬場本店

1998年に創業され、店主は博多の名店「山さんラーメン」で修行を積んだ方で、本場の味を東京で提供することを目指しています。
JR高田馬場駅早稲田口から徒歩約4分にあり、店内は活気に満ちた雰囲気です。

ラーメンは、濃厚な豚骨スープに極細ストレート麺が特徴で、トッピングにはチャーシューやネギが乗せられています。
九州の郷土料理やお酒も豊富に取り揃えており、ラーメン居酒屋としても楽しめます。
とんこつらーめん 御天

1995年に創業した、東京における濃厚豚骨ラーメンの草分け的存在です。
店主は、かつて環七沿いにあった有名店「なんでんかんでん」の初代店長を努めた経験を持っています。

店内に入ると、強烈な豚骨の香りが漂い、豚骨ラーメン好きにはたまらない雰囲気です。
強火で炊き上げた濃厚な豚骨スープと細麺が特徴で、トッピングにはチャーシューやネギが乗せられています。
- とんこつらーめん 御天
- ラーメン
- 東京都杉並区井草1-29-3
- [月~金] 11:30~14:00/17:00~22:00 [土・日・祝] 11:30~22:00
- 無休
- 1000円〜1999円
九州ラーメン いし

1973年(昭和48年)に創業し、約50年にわたり小平市民に愛されてきた本格的なとんこつラーメン店です。
店主は久留米出身で、西武線小川駅近くに位置するこの店は、久留米発祥のブリヂストン東京工場の従業員たちが故郷の味を求めたことから始まりました。

昭和の趣を感じさせる内装は、長年地元の人々に親しまれてきた歴史を物語っています。
丁寧に下処理された豚骨を炊き上げたスープが特徴で、あっさりとしながらも深い旨味があります。麺は中細のストレートで、やや平打ち気味の食感がスープとよく合います。
大分とんこつラーメン 八作

1957年に大分県臼杵市で創業し、長年にわたり地元の人々に愛されてきた老舗ラーメン店です。
初代店主は福岡県久留米市の屋台「西陽軒」で修行し、昭和32年に大分県臼杵市に「八作」を開店しました。
2004年に八王子市並木町に「三代目 八作」を開店し、創業当時の味を60年変わらないレシピで継承しています。

透明感のある塩とんこつスープが特徴で、豚骨の旨味がしっかりと感じられます。
麺は中細のストレートで、スープとの相性が抜群です。トッピングには、チャーシュー、もやし、海苔、青ねぎが乗せられています。